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そうだっ!

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stereo誌のスピーカーコンテスト締め切りまで、
2週間を切りました。
皆さま、最終調整に余念がないことかと思います。

さて、当方、図面はできたけど、板取図もできていないという状況です。
死ぬ気でやれば、間に合いそうな気もするけど、
全ての木口をテーパー加工しないといけないので、
やっぱり間に合わない確率が高そうです。

中途半端に生方バスレフなんて作っていたから、こうなってしまったのでしょうか?

どうしよう?

こんなペースでは、完成は1年後になりそうです。

ん、1年後?

来年の応募に間に合うじゃん。
そうだっ!
来年のユニットを見越して早く作り始めた事にしよう。

じゃあ、取り外し可能なサブバッフル仕様にすればいいな。
どうせ、来年も、8〜10cm級のフルレンジだろう。

ああ、締め切りが1年伸びた。
これなら楽勝でしょう。

あれ?
来年の締め切りはひょっとして元に戻って9月?
うわっ、時間ないじゃん。

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いい音って?8

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今回、思考した「いいスピーカー」は

ユニット条件として
1 大口径フルレンジ
2 強力な磁力系
3 ハードなダンパー系
4 高剛性振動板

エンクロージャー条件として
1 後面開放型あるいは超大型密閉あるいはサブチャンバー付き大型密閉
2 大きなバッフル面
3 密閉型の場合は吸音材を使う

そんな結論になりました。

実はそんなスピーカーにすでに遭遇していたことに気付きました。
しかも最近。

2018年「集まれ塩ビ管スピーカー オフ会」
コニさん発表の
「前後左右解放 点接続フラット振動板スピーカー 試作3号機」
がそれです。
拙ブログでも触れていますが、
よくよく考えると全ての条件にほぼ該当しています。

ユニットは自作です。
固くて大きな面積のスチレンボードを振動板にし、ダンピング素材を間に挟んでフレームに直接固定されています。
ダイナミック型の駆動系を爪楊枝で振動板と1点で接続しています。

エンクロージャーは無指向性ツィーターが上部にある完全開放型で側板もなく、振動板保持以外のバッフル面はありません。
パッと目にはコンデンサー型スピーカーにも見えます。

音は素晴らしいもので、繊細な表現と豊かな音場が特徴です。
驚くことに十分な低音再生が可能でした。

実のところ、
どうしてこのようなシステムで低音が出るのか不思議でなりませんでした。
理論は分かりませんが、振動板面積が大きければ、エンクロージャーはいらないのでは?
そう考え始めています。

他の事例の記事も思い出しました。
1982年か1983年だったと思います。
「DIYオーディオ」
という雑誌が本屋に置いてありました。
単発雑誌なので、その本だけの刊行です。

タイトルに「DIY」が入ってますが、フツーの自作ではありません。
内容が衝撃的で記憶に残っています。

例えば、レコードプレーヤーでは、
当時DDドライブが主流のターンテーブルをわざわざベルトドライブに改造してました。
しかも、超低出力のモーターを使って!
ベルトも自作の糸でした。

当時のレコードプレーヤーはDDモーターの駆動トルクの大きさを誇っている時代でしたので、
微小トルクのモーターをわざわざ糸ドライブすることが全く理解できませんでした。
今なら分かるけど…

スピーカーのページでは、
30cm級ウーハーの3ウェイ。
なんとエンクロージャーレス。
ユニットを正立させる骨組みだけがありました。
ただし、ツィーターとスコーカーは小さなバックキャビーが付いていました。
記事内でも、ウーハーに箱がなくて、ツィーターに箱があるのは逆だよね。と書いてありました。
ちなみに、ツィーターやスコーカーを箱に入れるのはウーハーの背面音圧の影響を避けるためそうです。

おぼろげな記憶からサルベージすると、
小音量でニアフィールドならこれで十分な低音再生ができる。そう書いてありました。
確か素直な音だったとか。

雑誌記事の写真を見るとユニットはJBL。
高いユニットを使って、こんなくだらないことをする人がいるんだな。
そう思って、結局、本は買いませんでした。

ただ、日を経るとだんだん気になってきて、
後日、買いに行った時はもうなくなってしまい、それ以来本は目にしていません。

誰か、覚えていませんか?

記事が正しかったとすると、
振動板サイズによっては後面開放型でも実用上問題がないということです。

例えば
ヤマハNS-30は変態スピーカーとして名を知られていますが、
それに使用されているウーハー(実はフルレンジ動作らしい)JA-6002は、
これまた、大振動板面積、ハードエッジ、後面開放型という点では共通しています。
(NS-30の音については、松ヒトシさんの『ゲテもん工作実験室』に詳しく書かれています)

コニさんの
「前後左右解放 点接続フラット振動板スピーカー 試作3号機」
ヤマハ NS-30
双方とも、分割振動を前提にした振動板理論です。
今までの私の思考はピストンモーションで忠実再生を、と綴ってきましたが、
分割振動前提のスピーカーと似てきたのは不思議です。

つづく かな

いい音って?7

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今度は低音再生です。

スピーカービルダーの皆さんは、
低音再生で四苦八苦、試行錯誤、粉骨砕身、臥薪嘗胆の日々だとお察しいたします。

今までの思考をまとめると、

高剛性振動板でショートストローク型、強力な磁力系を持ったユニットを向かい合わせに振動板を接着したものを使います。
エンクロージャーは密閉型の一部を解放してパイプ等で音道迷路を作ります。

との条件で忠実な低音再生するためにはどうしたらいいかを考えます。

最初におことわりいたしますが、
白旗です。

密閉型は背圧活用で低音増強はできないので、口径を大きくしないと十分な低音再生はできません。

都合のいいことに大口径のフルレンジは、たいがいハードダンパーかつショートストロークです。
だけど、大口径ゆえ、なまじ能率がいいので、強力な磁力系を持っているとは限りません。

具体的にはこんなイメージになります。
エンクロージャーは極力大きく、しかも内部反射をなくすために、吸音材を多用。ただし、ユニット付近には貼りません。
さらに振動板面積相当の穴を背面に開けて、パイプまたはサブチャンバーと気室をつなぎます。
サブチャンバーは長いほどよく、
内部に吸音材を充填します。
共鳴管の動作も困るので、共振周波数を可聴帯域を外し、
先端に行くに従って狭くなる方が良さそうです。
吸音材充填密度はユニットから遠くなるほど高くし、擬似的な背面解放バッフルの動作を引き出します。

サブチャンバー先端はユニットから遠い位置で解放します。

ユニットも箱も大きいので、厚い板に補強が必要となります。
ただし、バッフルだけは強度を確保したなら薄いほどいいです。
バッフルが厚いと板厚が一種のショートホーンの働きをして、振動板の動きに制限が出ます。

内面での一次反射の影響を避けるためにも、ユニットと側板の距離は大きいほどいい、
つまり、バッフル面積は大きいほどいいことになります。

また、ユニット背面の空気の動きやすさの点でもバッフルは大きいほどいいです。
そうなると、結論としては同体積であれば、奥行きの短い大きなバッフル面を持ったエンクロージャーがよい、となります。

ただし、バッフル表面反射の悪影響を減らすための何かはしないとダメそうです。
起毛素材を貼るとか、ミゾを掘るとか?
ただし、空気の動きを阻害しないやり方でないと本末転倒になります。
空気の動きやすさと音波反射は相関関係がありそうで、コントロールが難しそうです。
どうすればいいんだろう?

取り付けるユニットは、大口径、大マグネット、ハードダンパーのものを向かい合わせにコーン紙を接着したものを使います。
つまり、2個で1ch。ステレオで4個のユニットが必要となります。
現実には逆ロールエッジのマグネットの大きな大口径フルレンジが向いています。

完成の見た目は、
巨大な箱に逆さまにユニットが取り付けられて、
背面に吸音材がつまった穴がある。

激しくカッコ悪いな。

思考実験からはこんな変なスピーカーがいいスピーカーという結論になってしまいました。

ああ、どうしよう。
作ってみようかな。
条件に合うユニットがあるかな?

いやいや、こんな変なスピーカーを作っちゃいけない。

まだつづく

いい音って?6

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密閉型にキセノンガスを入れるとエンクロージャーが大きくなった効果があるかも。

というところまで書きました。
でも、キセノンガスを閉じ込めるのは、
理屈では簡単でも、個人製作では荷が重いです…
キセノンってどこで買えるんだろう。

もう一つのアイデアではどうでしょう?
細長いエンクロージャーで無限大バッフルと似た効果は出ないでしょうか?

理論上は同じになりません。
無限大バッフルは背面気室の影響が全くありませんでんが、
背面解放型は背面空間がシリーズ接続のコイルと抵抗にパラレルコンデンサーが追加された等価回路図になります。
なので、背面解放型で無限大バッフルの動きに近づけるには、
(背面空間の)抵抗値を下げる
かつ、コイル的動作を下げる。
かつ、コンデンサー的動作を下げる。
つまり、空気の動きやすを確保しつつ背面圧縮の波動をいかに減衰させるかにかかっています。
側板の内面反射がコンデンサー的に作用するようですから、ユニットと側板は距離を離さないとダメです。


背面解放ですら対策を練らないといけないのに、密閉型だと、あらゆることが、振動板の動きにくさに直結してきます。
具体的には、エンクロージャー内の空気の動きにくさは直列コンデンサーと同じ働きとなり、低周波に影響があり、
また、空気室の機械抵抗はシリーズ抵抗として、全周波数帯での音圧減衰につながります。

無限大バッフルがいかに優れているか分かります。

大サイズの密閉箱に振動板面積相当の圧力抜きの穴を作り、
そこに太チューブを差し込めば、
同じように圧力低減ができないでしょうか?
要はユニット間近の空気が自由に動けるように
気室圧と音波圧が滞らなければいいのです。
チューブは十分に長ければ、先端が開いていてもふさがっていても効果は同じでしょう。

実は密閉型を無限大バッフルだと騙す方法は他にもあるようです。
似た理屈では、高密度に吸音材を詰めた密閉型の空気はボイル.シャルルの法則に従わず、断熱圧縮ではなく等温変化となり(擬似的な無限大バッフルになる)らしいです。(「スピーカー&エンクロージャー百科」1981年 誠文堂新光社より)

その理論がアコースティック エア サスペンションシステムだった訳ですが、
いろいろやりましたが、うまくはいきませんでした。
この場合はダンパーゆるゆるかつM0の大きな専用ユニットでないとダメっぽいです。

これまた、失敗の数々は「新型密閉その1」のタブをご覧ください。

まだまだつづきます。

いい音って?5

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ここで長年の疑問を吐露します。

「ユニットはエンクロージャーのサイズをどうやって知るの??」

力を受けるということを「知る」としてます。

電気信号がユニットに入って振動板が動きます。
無限大バッフルでは空気の疎密派が前後に広がっていって、ユニットには何も戻ってきません。
無限大バッフルはそれで終わりですが、
密閉型エンクロージャーに入っている場合は、中の空気による圧力を受けます。

どうやって?

音は空気を構成している分子(以下 空気分子)の疎密振動の伝播です。
空気そのものが移動している訳ではありません。
最終的にユニットに作用するのはユニットに接している空気分子だけになります。
その分子はメートル単位ではほとんど動きません。
では、その空気分子は箱のサイズや構造をどうやって知ってユニットにフィードバック??

例えば、奥に細長いエンクロージャーがあったとします。
その場合、ユニット直後の空気分子は、背面開放型だと思うのでしょうか?
それとも密閉型だと思うくのでしょうか?
そしてそれを知るのはいつなんでしょうか?

その長いエンクロージャーが仮に密閉型だとして、一番後端が340m先だったらどうなのでしょうか?
音波伝達はだいたい1秒で340m。

仮に音波で情報伝達しているなら、空気が密閉型だと知るのが1秒後。
そしてそれをユニットに知らせるのがさらに1秒後。
電気入力してから2秒後になります。
遅すぎないか?
じゃあ、その2秒間のユニット動作は?

ボイルの式には時間軸が入っていません。
ここは波動方程式を使わないとダメなのか?

この件は、身近な物理に詳しい人達に訊いて回っていましたが、ほとんどの人は考えてもくれません。

ボイル系の他のナゾとしては、
もっと長いチューブのエンクロージャーだったら無限大バッフルと同じなのか?それとも違うのか?

もし中身が空気じゃなかったら?

後者の件は、
密閉型で中の空気を別の気体にすると背面圧力のコントロールができるのではないか、ということをずっと考えておりました。

例えば、背面に別の気体を入れることによって、
ユニットにはより大きな箱に入っていると錯覚させることができないか?

実は内部の気体をキセノンに置き換えると、気体分子量の変化で音速は約半分になります。

これで、密閉型の容積が大きくなった効果は出ないでしょうか?
しかし、残念ながらボイルの法則には無関係です。
本当は全く無関係でもないのですが、
中の気体が何だろうが、断熱圧縮による体積変化は、そのまま圧力変化になります。

でも、どんな音が出てくるんだろう?

実際にキセノンガスを閉じ込めておけるのかどうかは分かりません。
扱うのは常温で1気圧なので、技術ハードルがすごく高いとも思えません。
こういうことを考えた先人はきっと必ずいます。
でも実現できていません。

やっぱり意味がなかったのかな?

いい音って?4

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ここまでのおさらいです。
ケイが勝手に決める「よい」スピーカーユニット3条件。

•強力なマグネット
•高剛性振動板
•硬いダンパー系(小ストローク)

エンクロージャー条件
•空気室抵抗小(背面開放型か)
•バッフル厚が薄い

ユニットの細かな条件
•フレームが細くかつ高剛性

で、実際にこの条件に合うユニットはないので(たぶん) とにかく強いマグネットでダンパーの硬いユニットを向かい合わせに、コーン紙を接着。

2個のユニットが1つになって、バッフルに取り付けられますが、
こいつは表も裏も通常ユニットの裏側なので、
「あーあ、ユニット、逆さに付けちゃっているよ」
そんな見た目になります。

さて、エンクロージャーについても考えていきます。
今まで、背面解放型がいいと言っていましたが、背面が2π空間の平面無限大バッフルが理想です。
が、それは現実にはムリ。

それに近い形として大きな密閉型を想定します。
「大きな」ですよ。

密閉型と無限大バッフルとの違いは、
密閉型はボイルの法則の制限を受けるということ。
密閉型は振動板位置によって背面からの圧力変化を受けます。断熱圧縮による圧力変化です。

その結果、エンクロージャー内の空気は、
振動板に対して常にバネとして働きます。
これが振動板の動きを阻害します。
阻害はしますが、スティフネスをコントロールすることによって、空気はダンパーとしても働きます。

多くのユニットは箱の空気もダンパーとして使う前提で、ユニット付属のダンパー本体の効きをかなり落として、相対的に電磁気力の応答性を上げていると思われます。
そして応答性がいいマージンをm0を大きくする方向に振り、最低共振周波数も下げて低音を稼ぐ。
だけど、能率が下がるので、ロングストロークにする。ダンパーがゆるいので、ロングストロークにはしやすい。
そんなロジックで現在の小口径ユニットは設計されているように思います。
だからこそ、現代のユニットはびっくりするぐらいの小型エンクロージャーに納まります。

さて、もう一つの制限は音波の圧力です。
音波圧力はボイルの法則とは別で、反射した背面音波が戻ってきてコーン紙に影響します。
定在波も含まれます。

音色としては吸音材使用の是非はありますが、忠実再生を目指すと吸音材は肯定的になります。
ところが、ユニット近くに吸音材があるのはまずいのです。
空気が動きにくくなります。

背面の音波は減らしたいけど、近くの空気は自由に動かしたい。
ユニットから離れたところに吸音材を集中させればいいのかな。

密閉型は断熱圧縮力と音波圧力の2つをいかにコントロールするかがキモ。(だと思う)

いい音って?3

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前回の思考で、高剛性振動板、大マグネット、小ストロークタイプがよいユニットとムリやり結論づけたので、
そこを出発点にエンクロージャーも考えていきましょう。

この3条件、高剛性振動板、大マグネット、小ストロークタイプのユニットがあったとしたら、エンクロージャー内の空気をダンパー代わりにする必要もないので、振動板に関わる空気抵抗は少ないほど振動板は動きやすくなります。

ユニット背面の空気抵抗は少ないほどいいので、フレームは細く、ボビン内の空気抵抗にも配慮したものがいいでしょう。
バッフル厚は薄い方が振動板背面への空気抵抗が少なくなります。

そういう意味では背面空気抵抗が理論上ゼロの同相ダンデム駆動は悪くありません。
話は逸れますが、向かい合わせにした2つのユニットの振動板を接着したらどうなるか、一度やってみたい実験の一つです。
構造上も対称形になって、悪くないはずなんだがなあ。

閑話休題。
背面空気の抵抗が少ないエンクロージャーは背面解放型。
でも、背面解放に適したユニットの存在ってあまり聞いたことがありません。

「スピーカー作りはロクハンにはじまり、ロクハンに終わる」
そう言わしめたダイヤトーンの銘機P-610は、平面バッフルに向いているというのは聞いたことはありますが、他はどうなんでしょう?

現在の市販ユニットは背面解放で使われるようにはおそらく設計されていないので、
後面開放で使うとすればエッジとダンパーを加工した方が良さそうです。
硬い塗料で塗装してもいいかもしれません。
あるいはダンパー追加とか。

かつて、ユニットのあちこちにカシューを塗るっていうのが流行りましたが、こういう理論だったのでしょうか?

振動板条件では高剛性のみを挙げました。
一般的に良い振動板は、高剛性、高内部損失、そして軽量というのが重要な条件と言われています。
ここでは、マグネットは超強力という前提なので、軽くなくてもセーフ。
内部損失は高いにこしたことはないのですが、
そこは周波数特性にからんだ部分なので、今は条件に入れません。
ただ、内部損失は高い方がいいことは間違いないです。

さて、高剛性はいかに実現するのか?
かつてリブ入りのコーン紙のウーハーユニットがいろいろありました。
リブには剛性を上げるリブと分割振動をコントロールするリブの2種がありますが、ここでは剛性の方です。

剛性向上のリブ入りコーンと言えば、ケンウッドのLS-1000。初めて聴いた時はハイスピードでソリッドな低音に度肝を抜かれました。懐かし〜い。
あるいはビクターSX-10。変な形のクルトミューラー社コーン紙が思い出されます。
現行フルレンジだと、fostex FE208EΣ (24,447円)。4つ使うと約10万円。
……
でも自作でリブ追加は失敗の予感しかしません。

リブではなく、スピーカービルダーの定番のコーン紙塗装で剛性を上げるっていうのもアリではないでしょうか。
実際に塗っていた目的は、m0を上げてf0を下げたり、異質素材をコーティングすることによって音質コントロールをしたり、というのがほとんどでしたが、カシューのような硬い塗料であれば剛性も上がるでしょう。
あるいはセラックニスとか。

また、ここでまた接着タンデムタイプですが、剛性アップにもいいんではないかい?
振動板重量が倍になっても、マグネットも2倍になるため、駆動力では問題は出ません。
ダンパーも2個になりますが、振動板重量も2倍になるので、制動力はプラスマイナスゼロ。
駆動力、制振力共に変わりがないので、もともとダンパーとマグネットが強いユニットでないとダメってことになります。
その代わり、振動板の剛性アップと対称構造が利点となります。
また、振動板がパッシブでは動きにくくなるので、定在波等の背圧影響を受けにくくなるかもしれません。

つづく

いい音って?2

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さて、アンプからの波形はとりあえず図1だとします。
①では信号なし、
② 信号が流れ始める
③ 信号出力を維持
④ 出力信号の終わり
⑤ 信号なし

面倒なので電流量変化による逆起電力は考慮しませんし、再生周波数も考えません。


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対するスピーカー振動板は図2のような動きをするようです。
①振動板は機械的張力が均衡した位置。
② 振動板が目当てのストローク位置までに動いている時間
③ -1 磁界から受ける力とユニットの各張力がつり合う位置付近でのダンパー振動
③-2 磁界から受ける力とユニットの各張力がつり合う位置
④ ダンパー等の張力によって振動板が元の位置に戻る
⑤-1 張力系の振動
⑤-2 振動板は機械的張力が均衡した位置。①に同じ。

まず、②について。
②の時間をゼロにはできないが、振動板移動時間は極力短くしたい。
そのためには、ユニットの条件として、強力な駆動系が必要となります。
具体的には強い磁束密度、十分なコイル密度、コイルと磁石間隙小、低抵抗のコイル線、飽和しない磁力系が必要となります。
その上で、高剛性かつ軽い振動板系、低いダンパー張力、機械抵抗が少ないといった条件が付加されます。
フレーム剛性も大事です。
音圧を無視できれば、小口径、ハイコンプライアンスが向いています。

③-1 について。
振動板が動いた後にピタッと止まればいいのですが、これまたムリな話です。
動かす時は電気なのに止める時は機械抵抗に頼ることになります。(例外あり)

この振動板の振動を少なくするためには、
動きづらいダンパー系が必要となります。
高張力でバネ定数が大きくかつ減衰力の高いダンパーが想定されます。
細かいことですが、振動板動作系の機械抵抗が大きいほどこの振動は早く収束します。

③-2割愛

④ ダンパーの張力で戻るので、硬いダンパーが必要。

⑤-1 ③-1と同様。

結果、忠実再生に必要なユニット条件としては、
•軽い振動系
•高剛性な振動板
•強力な磁石
•低抵抗かつ高密度なコイル
•ダンピングの高いダンパーとエッジ
•高剛性フレーム

信号によって相反する条件が、
•ダンパーの硬さあるいは張力
•振動系の空気抵抗
•振動板動作系の機械抵抗

あったらいいなが
•飽和しない磁力系
•張力変化がリニアなダンパー
•ボビン間隙小

というユニットが忠実再生に向いていると推察されます。

これだと条件が多すぎですが、
圧倒的に磁力が強ければ、細かい問題が全て無くなり、条件がすごく少なくなります。
その場合は
•高張力なダンパー
•高剛性な振動板
の2条件でいけるような気がします。

具体的には高剛性振動板、大マグネット、小ストロークタイプになります。

通常設計のユニットはエンクロージャー内の空気もダンパーとみなすので、単体でのダンパー張力は適度な値になっているのでしょう。
ちなみにダンパー張力が大きければ振動収束も早いので、ダンパー系の内部損失も考えなくてよくなります。たぶん。

これは思考実験なので、原理主義でいきます。
つまり、高剛性振動板、大マグネット、小ストロークタイプがいいユニットとします。


つづく

いい音って?1

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いいスピーカーを求めて、自分なりにいろいろ実践したり、巨匠の音を聴かせてもらったり、文献を読んだり、コンサートに行ったり、オフ会行ったりしてきましたが、
やればやるほど分からなくなります。

いいスピーカーって何だろう。
いい音って何だろう。

そもそもスピーカーの評価軸が多すぎます。
しかもそれらが密接に絡んでいたり、いなかったり。
あるものは相反し、あるものは並存し、また、あるものは特殊条件下でないと発現しなかったりします。

スピーカーの理想形とはどんなものなんでしょう?
数式抜きで思考していくシリーズです。
作りません。考えるだけです。

いきなりですが、波形再生が忠実なスピーカーが良いスピーカーとします。
サラッと書きましたが、作るとなると難易度超高めな気もします。

忠実再生かどうかを何をもって判断するかってことは大事です。
ここでは、基本的にユニットの動作、すなわち振動板のストローク位置によって是非を判断します。
測定しません。考えるだけです。
その上で、エンクロージャーはそのユニットの動作を妨げない構造を考えます。

話を簡単にするため、コーン型振動板のダイナミック型のみを考えます。

つづく

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十番手、最後の発表はおおさわさん、
「テレスコ2」
「ジャンクウーハー使用の2Wayバッフル」
「音場型バッフル」

お題が3つありますが、テレスコ2はエンクロージャーで、後の二つはそれに取り付けるアタッチメントバッフルです。

テレスコ2は容量可変エンクロージャー。
2つの箱を組み合わせて、スライドさせることにより、容量変更を行います。
箱同士の隙間はスリットダクトとして活用。
計算上は容量変化によるダクト共振周波数は変わらないとのこと。
なるほど、うまくできています。

これにまずは2Wayバッフルを取り付けます。
2Wayって言ってますが、バッフルに取り付けられているのはジャンクウーハーのみで、
ツィーターは何とバッフル前面の端子からブラブラとぶら下がっています。

音出しです。
むちゃくちゃブーミーです。
なんじゃこれはというレベルです。

が、箱を伸ばして容量を増やすと、あれ?マシになりました。
いや、かなりいい。

驚愕の変化です。
容量はたかだか1.5倍程の変化しかありませんが、どうしてこんなに聴感で変わるのでしょうか?
不思議です。

後半は音場型バッフルに換装!
ヒドラ型、この会ではASURAII型と言うべきかな。
高さの異なる塩ビ管の4本の柱に四方を向いたフルレンジが取り付けられています。

塩ビ管円柱は下部が解放され、テレスコ2につながっています。

音出しです。

サーっと後方に広い音場が現れます。
ああ、この感じはASURAIIを彷彿させます。
ただ、ASURAII程のリアル感は届きません。

このシステムの優れたところは、ユニット向きが自在に変えられることです。
塩ビ管なので、クルクル回せばどの向きにもユニットを向けられます。

松さんのASURAIIは各ユニット上面に反射板も設置して音場をさらにコントロールしていましたが、こちらはありません。
いろいろな差はユニットのせいなのか、反射板のせいなのか、サブウーハーがないせいなのかは分かりません。

見た目に違わずこれは面白い!
塩ビ管と組み合わせたところが白眉です。

2018スピ再技研9

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九番手、愛知県から参加の河辺倉司さん、
「SIDBR18W」

SIDBRとはシールド インナー ドーム バスレフの頭文字のようです。
ユニットはタンバンの平面振動板。

スピーカー造りとはいったいなんだろう?
そんな哲学的な問いをこのスピーカーは私たちに問いかけてきます。

2018スピ再技研8

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八番手、穐山宗司さん、
「バッフルの振動を減衰させた多空気室バスレフシステム」(改善フィードバック)

ナラ材のバッフルが美しい機体です。
ダクト穴も全てルーター加工され、今回のオフ会で1.2位を争う仕上げレベルです。

2週間前のオフ会からの改良版です。
第1気室の穴を塞ぐだけなのに、わざわざ裏板を作り直しています。
手間のかけ方もすごい。
私だったらボロ切れを突っ込んで終わりにしてたかも…

ユニットはMark Audio Alpair6P。
お高いユニットです。

内部は4つの気室に別れていて、第4気室で2.3気室を連結。外部につながるダクトは2.3.4気室から計3本です。
隔壁も含めフローティングで連結させるという凝った構造です。

さて、音出しです。

全体的には軽い音です。
中音は滑らかでフルレンジ特有の荒れが少なく感じます。

低音は伸びはあるものの薄い印象です。
低音の音圧が少ないのにダンピングの悪さを感じます。

前回はオルガンは苦しかったものの、とても締まったドライな低音だったので、今回のゆるい低音はかなりの変化です。

別の曲ではベース音が電子音のようにも聴こえてしまったのですが、それはもともと電子音だったのかもしれません。

また、前回は付帯音の少ないナチュラルな中高音でしたが、今回は妙なクセが気になりました。
例えが悪くて申し訳ないのですが、AMラジオっぽいというか、拡声器っぽいというべきか…

勝手な想像ですが、第1気室の容量が少なすぎるのではないでしょうか?
資料の縦断面図では、ユニットから遠い気室ほど容積が大きくなっています。
躯体のコンパクトさから見ても、全体的にもう少し大きい方が良さそうに感じます。
前回は第1気室の外部ダクトから音圧漏れはあったものの、ユニット背圧も少なかったので、かえって振動板の動きが良かったのかもしれません。

あと、なぜかピアノの残響音に金属っぽい響きが乗ってきます。
ひょっとしたらソースかもしれませんが、それも少し気になりました。

今回、完調ではなかったのかもしれません。
小さめのユニットならエンクロージャーの性能を引き出せたかもしれません。


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七番手、我らが鈴木茂会長、
「音楽之友社スピーカーユニットの最初期型 MCAP-CR 方式によるシステム」
会長が午後の部に発表とは珍しいです。

お題の通り、最初期型の多自由度バスレフであるMCAP-CRに、
Pioneer OMP-600
ScanSpeak 10F/8422-03
Mark Audio OM-MF5
の3機種を取り付けての試聴です。

バッフルを次々に交換して鳴らす…訳ではありません。
何と、全く同じ機体を3セット作ってあって、全ユニットが取り付けられてあります。
しかもステレオで。
つまり6本もある。

ただでさえ複雑なMCAP-CRを6本も作るなんて…

まずはパイオニア、
お次はスキャンスピーク、
最後にマークオーディオ。
全く同じ音源を流していただきました。

ううむ、ええと…
思った通りでした。
低音の出方は3つでさほどの違いはなく、ユニットのキャラがそのままスピーカーの違いとなって現れています。

細かいことを言うと、パイオニアは6.5cmなので、低音の厚みでは若干見劣りします。
スキャンとマークは低域は変わらず。
パイオニアに特化した設計であれば、もっと低音は出たでしょう。

キャラで言うと、
明るく騒がしい、だけど細かい音も再生するパイオニア。
おっとり大人しめで、上品なスキャンスピーク。
中高音の反応がよく、堅くカリカリのマークオーディオ。

この機体はフワッとした音場感があり、それとイメージが合うスキャンスピークが、私のイチオシです。

次点がパイオニア。
活発かつ繊細な表現は魅力的ですが、低音の厚みがもう少し欲しかったところです。
ただ、この会場は前に座ると、当たり前ですが高音がキツく出ます。
後ろの方の席での試聴なら違った評価になったかもしれません。

鈴木会長、お疲れ様でした。


2018スピ再技研6

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六番手は加藤剛さん、
「Mark Audio "OM-MF5" vs "CHR-70"の視聴感の差」

ボイド菅の達人、加藤さんの登場です。
多自由度バスレフで、開口ダクトは3つ開いています。

二本の柱の一方にユニットがあり、もう一方は副気室のみです。
ユニット側の主気室は約10リットル。
穴の開いた柱は3つの気室に別れていて、5:3:2の容量差を設けています。
開口部のダクトは100Hzから35Hzを等分に分けたチューニングとのことです。

さて、音出しです。
定番の重低音再生です。
30Hzでも音が出ていますが、腹に響くフィーリングは乏しいかな。
ジャズのウッドベースは階調もしっかり出て、しかも目の前で演奏しているような臨場感がありますが、もう少し音圧が欲しいところです。

さらにいいのがピアノ。
妙に生々しい感じを受けました。

ダクト変更もして再び聴かせていただきましたが、
35Hzはダクト音圧も少なく、チューニングをもう少し上げた方がいいのではと感じました。

後半はMark Audio CHR-70 というクルマみたいな名前のユニットに換装しました。
OM-MF5よりは繊細かなあ、ぐらいの印象で劇的な変化は感じられませんでした。ごめんなさい。
でも見た目はこちらの方がいいですね。

最後は10ccの「ノット イン ラヴ」
好きな曲だったので、もう少しゆっくりと聴きたかったな。
私の中では、なぜか霧の中の山岳ドライブっいうイメージの曲です。
もっとこう、息苦しいような圧迫感がより強く出ると良かったかな。

まだ仕上げもチューニングもこれからなので、完成が楽しみな機体です。




2018スピ再技研5

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午後のスタートは海老澤さん、
機体名は不明です。

銀色の塗装で合体ロボットの趣があります。
ユニットはMark Audio "OM-MF5"

ダクトは底面に開いていて、ベースに付いた反射板で全周に低音を広げます。

低音の出がすごい。
チェロ(コントラバス?)のゴリゴリ感までしっかり出ています。
下の伸びばかりでなく、派手でやや聴き疲れする中高音に負けない低音音圧です。
その低音も締まりと歯切れがよく、全音域に渡ってハイスピードなキャラを形作っています。
しかも、不思議なくらいパワーが入ります。

いやはや驚きました。
8cmユニットでここまでワイドレンジなスピーカーができるのですね。

低音の出に気を取られますが、ボーカルも明瞭かつ美しく奏でます。
音質だけでなく音楽にも没頭できるという二面性を見事に両立させています。

9月と今回、2回の発表会で、
多数のOM-MF5使用例と遭遇しましたが、このタイプの試聴は初めてです。

拡散ベースでなく、底面を持ち上げただけのベースに換装しての試聴も行われました。
軽い感じに変わったので低音が少なくなったようです。
また、アタック音が弱くなったような気もします。
ただ何だろう、こちらの方がワサワサした中高音の細かい音の出が良くなって、リアル感が少し増しているのような変化を感じました。

今回のStereo誌コンテスト、
音質に関する入賞ハードルが一気に上がったと実感しました。


2018スピ再技研4

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午前、最後の発表は私、ケイ、
「3段MDF」

ユニットはStereo誌付録のFostex P1000。
それをトリプルバスレフの箱に入れています。

「再生ソフトはCD-Rに焼いてきなさい。
絶対にだ!」

そんな指令を前々日にスピーカー再生技術研究会から受け取って、初めて音楽CDをCD-Rに焼いて持参いたしました。

後から執行部にそのことを伺うと、
「命令じゃなくて、そうした方がいいよって意味だよ」
そう軽く諭されました。
まあ、でもCD-Rに焼くと楽ですね〜。

3年間、このユニットでいろいろ試した結論としては、
スピーカーエンクロージャーが木でできているのには意味がある。
という至極真っ当なことでした。

思った以上に上手く鳴ってくれて満足いたしました。
お褒めの言葉やアドバイスもいろいろいただき、ありがたいかぎりです。
ソフトは物議を醸し出しておりましたが…

そのソフトですが、無理やり聴いていただいた最後の曲「プラネテス(のテーマ)」は、
9月24日のプレオフ会で会長からいただいたお題、
「自分のお葬式に何の曲を流すか?」
の答えになります。

ご清聴ありがとうございました。

2018スピ再技研3

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三番手は若手のホープ高橋優文さん、
「アンプの音は電源の音?」

アンプ電源の種類によって音が変わるか、という意欲的な実験です。

アンプはデジタルアンプ
Lepy LP-2024A+
電源は2種類、
スイッチングACアダプタ
安定化電源(自作)
標準はACアダプタで、安定化電源に交換して良く鳴るかがポイントです。

スピーカーは適当に見繕ってきたと言っていましたが、なんのなんの凝った造りです。

ユニットはfostex FE83-Sol。
メーカーのバスレフ標準箱をベースに再設計したものです。
2本のダクトには縦に柱があり、よく見るとスパイラルダクトになってます。
側板は角度がつけらけており、上から見ると天板は台形になっています。
高橋さんはこういったテーパー加工が本当に得意です。
塗装は茶のカシュー。

音出しです。
スピーカーはイメージ通りの優等生です。

アンプ試聴なので、低音、音場、トランジェントに注意しながら聴きます。
Solはこういうチェックに向いていますね。

安定化電源はACアダプタと比べ、帯域の重心が下がったようにゆったりと聴こえます。
音の立ち上がりがよく、アタックが強い。
そして、音場は狭く、なぜかエコー成分が気になります。エコーは録音由来なのか電気的遅延なのかは判別できませんでした。
スーパーツィーターを逆相接続したみたいな感じです。

確かに音は変わります。
当初思っていたより変わりますが、圧倒的な違いはないように思います。

私は安定化電源の方が好きでした。


2018スピ再技研2

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続いて二番手は千葉の石田隆さん、
「FIRチャンデバによるマルチアンプ駆動」

表題を聞いても何を言っているのか理解できません。
もちろん、私の理解力が足りないせいです。

周波数による位相の回転をチャンネルデバイダでユニットごとに補正をかけるとどう鳴るか?
ということのようです。
補正の前に当然ながらユニットの位相特性を正確に測定しないといけないので、それだけですごく手間がかかってるそうです。

位相回転って気にしたことがありません。
目にする機会は、エンクロージャー設計支援ソフトでの「位相特性」グラフぐらいです。
低周波領域やクロス領域ではそれが乱れているのが分かります。
が、だからと言ってどうすればいいのかも分からない特性の一つでした。

それがチャンネルデバイダで補正ができて、聴き比べができるという、又とないチャンスです。

持参スピーカーは対向駆動の丸いウーハーにリングツィーターの2Wayです。
何と折りたたみ式。
失礼ながら、仕上げはかなり雑です。

補正なしのIRから音出しです。

素晴らしい!

とにかくワイドレンジで大きなパワーが入ります。
2Wayらしく艶やかで低歪なのがよく分かります。中域の荒れが微塵もなく、音色のつながりも見事です。
ソースを美しく再生する、情緒的なタイプのようです。
低音の締まりと量感のバランスが絶妙で、足りないのは重低音だけです。
ちょっと低音がビビるけど…
もう、オーディオはこれで完結でいいんじゃないかというレベルです。

雑とか言ってすみません。
雑ですけど…

さて、今度は補正アリのFIR。
あ、何か違う。

何度か切り替えて違いを探ります。

補正アリの方が、情報量が多い感じです。
中高域のワサワサした感じがリアル感を高めています。
微妙にアタック感も補正アリの方が強く感じます。過渡特性がいいのかも。

音場感はかなり違って聴こえ、補正アリの方が前に定位し、ボーカルはさらに前に出ます。
音場は前に出ますが、スピーカーにまとわりつくようなものではなく、音離れはいい感じです。

逆に補正なしは奥に音場が広がり、ボーカルは雑味がなくスッキリした感じがします。

個人的な好みで言うと、音質は補正アリが良く、音場は補正ナシがいいです。

いつも思うのですが、スピーカーってその個人の特長がすごく出ます。
石田さんは、スピーカー制御の達人で、滑らかで歪みの少ない音を出すマルチ使いです。
そこから出るサウンドはまさに石田(隆)サウンド。
とても追いつけない高みだと実感いたします。
いいものを聴かせていただきました。


2018スピ再技研1

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毎年恒例のスピーカー再生技術研究会オフ会 が
なかのゼロで10/7(日)にて行われました。
9/24(月)に続いて第2弾。
こっちが本番という位置づけです。たぶん。

一番手はアイネケンさんこと秋葉武弘さん、
「タンデム&バックロードホーンシステム」

スリムな躯体にPARC Audioの赤パークミニことDCU-F102Wがかなり上部に取り付けられています。
開口部が後ろにあるバックロードですが、赤パークミニの背面にfostex FE-126Enがセットされていて、タンデム駆動となっています。

9mm厚のシナベニヤの木口に木ネジを打ち込んでの組み立てで、木工技術の高さをうかがわせます。
側板に音道の投影図が描かれていて、バックロードの内部構造がよく分かります。
かなり長めの音道ですが、開口部の小ささから、カットオフ周波数は高め、広がり係数は低めと推察します。

天板上にはドームツィーター。
クロスが26.5kHz!
何と超音波でクロスです。
音圧差が8dBもあるからいいのかな?
でも下はタンデムだし音圧が合うのかな?
どうなるか楽しみです。

ところで、この機体には個人的にすっごく興味があります。
実は私も赤パークミニを購入したのですが、
何をやっても上手く鳴らすことができず、試行錯誤の末、現在、死蔵しております。
当時、コイズミ無線でのデモにも行き、何種類かの箱で視聴しましたが、上手くは鳴っていませんでした。
ですから、どうすれば上手く鳴るのか知りたいのです。

私自身の失敗の数々は拙ブログの「赤パークミニ」の項目をご覧ください。

あ、ちなみにこのユニットの愛称はないもようです。
「赤パーク」と言えば同社の10cmのDCU-F122Wを指します。
こっちのユニットは8cmなので違うものです。
以前、社長に「愛称は何でしょう?」と訊いた時の返事が「赤パークミニ」「ちびっ子赤パーク」だったのですが、
8cmのコレは、現在、会社HPでもなかったことにされています。
不遇のDCU-F102Wを当ブログでは「赤パークミニ」といたします。

さて、注目の音出しです。
最初は小田和正。
滑らかなボーカル再生で、サ行のキツさが上手く抑えられています。
ある意味レイヤーウッドコーンらしい鳴り方です。
ツィーターの効きも違和感なく、カーペンターズのサックスが美しく、スッキリとした高域の伸びが感じられます。

低域は下までかなり伸びているようなのですが、音圧が少し寂しく、ベース階調が聴きづらいソフトもありました。

エンヤはもう少し重厚感が欲しいところです。

気になったのは、中央定位がかなり甘いことです。
エンヤはともかく、小田和正も山下達郎も立ち位置がはっきりとは分かりませんでした。
会場でのケーブルの接続ミスを疑いましたが、目視では問題なしです。
個人的にはタンデム部が怪しいと思うのですが…

また、残念なことに、ユニット由来のビビリ音のせいて、音量が上げられなかったことです。

非常に興味のあるユニット、形式なのですが、会場では実力を発揮できなかったのが残念です。

完調状態で再び聴きたいスピーカーでした。
その時は是非ともタンデム部の接続を、「標準」「オフ」「短絡」等試して欲しいなと思いました。

ちょいとチェック

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今回、イラストではなく写真です。
上が「OM-MF5 生形バスレフ」
下が「P1000 3段MDF」になります。

音を判定するのにいろいろなソースを皆さんお使いかと思います。
私も時々思い出したように、微小入力反応を確認してみることがあります。

チェック音源はビートルズの名曲
「The Long And Winding Road」

これをチェック曲に使っている方はあまりいらっしゃらないと思います。
私にはバックのオーケストラが妙にダイナミックレンジを圧縮していて、録音が悪いように聴こえます。

最後の盛り上がりの部分、
「Don't keep me waiting here ---」
の後に少し間があるのですが、そこにポールっぽい声で短い歌声が入っているのです。

この曲を随分と長い間聴いてきていましたが、
この歌声に気付いたのはつい7年ほど前です。
リスニング環境を一変させた時に聴こえてきて、その時はびっくりしました。
ところが、その時のアンプが壊れてしまい、
違うアンプと自作SPではうまく再生できないのです。

で、生形バスレフはボーカル域の解像力と分解能が高いので、ひょっとして聴こえるかなと試してみることにしました。

アンプはKenwood A-M70
結果、何か言っているのはかすかに聴こえます。
聞こえますが、フレーズまでは分からない。

安物アンプで駆動しているから難しいだろうなとは思っていましたが、聴こえたとは大したものです。

同じことをP1000を使った「3段MDF」では聴き取りが難しい。
ただ、こちらも試してみて、かすかには聴こえることが分かりました。

マークオーディオ OM-MF5
侮れない実力があるように思います。





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