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2018スピ再技研7

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七番手、我らが鈴木茂会長、
「音楽之友社スピーカーユニットの最初期型 MCAP-CR 方式によるシステム」
会長が午後の部に発表とは珍しいです。

お題の通り、最初期型の多自由度バスレフであるMCAP-CRに、
Pioneer OMP-600
ScanSpeak 10F/8422-03
Mark Audio OM-MF5
の3機種を取り付けての試聴です。

バッフルを次々に交換して鳴らす…訳ではありません。
何と、全く同じ機体を3セット作ってあって、全ユニットが取り付けられてあります。
しかもステレオで。
つまり6本もある。

ただでさえ複雑なMCAP-CRを6本も作るなんて…

まずはパイオニア、
お次はスキャンスピーク、
最後にマークオーディオ。
全く同じ音源を流していただきました。

ううむ、ええと…
思った通りでした。
低音の出方は3つでさほどの違いはなく、ユニットのキャラがそのままスピーカーの違いとなって現れています。

細かいことを言うと、パイオニアは6.5cmなので、低音の厚みでは若干見劣りします。
スキャンとマークは低域は変わらず。
パイオニアに特化した設計であれば、もっと低音は出たでしょう。

キャラで言うと、
明るく騒がしい、だけど細かい音も再生するパイオニア。
おっとり大人しめで、上品なスキャンスピーク。
中高音の反応がよく、堅くカリカリのマークオーディオ。

この機体はフワッとした音場感があり、それとイメージが合うスキャンスピークが、私のイチオシです。

次点がパイオニア。
活発かつ繊細な表現は魅力的ですが、低音の厚みがもう少し欲しかったところです。
ただ、この会場は前に座ると、当たり前ですが高音がキツく出ます。
後ろの方の席での試聴なら違った評価になったかもしれません。

鈴木会長、お疲れ様でした。


2018スピ再技研6

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六番手は加藤剛さん、
「Mark Audio "OM-MF5" vs "CHR-70"の視聴感の差」

ボイド菅の達人、加藤さんの登場です。
多自由度バスレフで、開口ダクトは3つ開いています。

二本の柱の一方にユニットがあり、もう一方は副気室のみです。
ユニット側の主気室は約10リットル。
穴の開いた柱は3つの気室に別れていて、5:3:2の容量差を設けています。
開口部のダクトは100Hzから35Hzを等分に分けたチューニングとのことです。

さて、音出しです。
定番の重低音再生です。
30Hzでも音が出ていますが、腹に響くフィーリングは乏しいかな。
ジャズのウッドベースは階調もしっかり出て、しかも目の前で演奏しているような臨場感がありますが、もう少し音圧が欲しいところです。

さらにいいのがピアノ。
妙に生々しい感じを受けました。

ダクト変更もして再び聴かせていただきましたが、
35Hzはダクト音圧も少なく、チューニングをもう少し上げた方がいいのではと感じました。

後半はMark Audio CHR-70 というクルマみたいな名前のユニットに換装しました。
OM-MF5よりは繊細かなあ、ぐらいの印象で劇的な変化は感じられませんでした。ごめんなさい。
でも見た目はこちらの方がいいですね。

最後は10ccの「ノット イン ラヴ」
好きな曲だったので、もう少しゆっくりと聴きたかったな。
私の中では、なぜか霧の中の山岳ドライブっいうイメージの曲です。
もっとこう、息苦しいような圧迫感がより強く出ると良かったかな。

まだ仕上げもチューニングもこれからなので、完成が楽しみな機体です。




2018スピ再技研5

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午後のスタートは海老澤さん、
機体名は不明です。

銀色の塗装で合体ロボットの趣があります。
ユニットはMark Audio "OM-MF5"

ダクトは底面に開いていて、ベースに付いた反射板で全周に低音を広げます。

低音の出がすごい。
チェロ(コントラバス?)のゴリゴリ感までしっかり出ています。
下の伸びばかりでなく、派手でやや聴き疲れする中高音に負けない低音音圧です。
その低音も締まりと歯切れがよく、全音域に渡ってハイスピードなキャラを形作っています。
しかも、不思議なくらいパワーが入ります。

いやはや驚きました。
8cmユニットでここまでワイドレンジなスピーカーができるのですね。

低音の出に気を取られますが、ボーカルも明瞭かつ美しく奏でます。
音質だけでなく音楽にも没頭できるという二面性を見事に両立させています。

9月と今回、2回の発表会で、
多数のOM-MF5使用例と遭遇しましたが、このタイプの試聴は初めてです。

拡散ベースでなく、底面を持ち上げただけのベースに換装しての試聴も行われました。
軽い感じに変わったので低音が少なくなったようです。
また、アタック音が弱くなったような気もします。
ただ何だろう、こちらの方がワサワサした中高音の細かい音の出が良くなって、リアル感が少し増しているのような変化を感じました。

今回のStereo誌コンテスト、
音質に関する入賞ハードルが一気に上がったと実感しました。


2018スピ再技研4

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午前、最後の発表は私、ケイ、
「3段MDF」

ユニットはStereo誌付録のFostex P1000。
それをトリプルバスレフの箱に入れています。

「再生ソフトはCD-Rに焼いてきなさい。
絶対にだ!」

そんな指令を前々日にスピーカー再生技術研究会から受け取って、初めて音楽CDをCD-Rに焼いて持参いたしました。

後から執行部にそのことを伺うと、
「命令じゃなくて、そうした方がいいよって意味だよ」
そう軽く諭されました。
まあ、でもCD-Rに焼くと楽ですね〜。

3年間、このユニットでいろいろ試した結論としては、
スピーカーエンクロージャーが木でできているのには意味がある。
という至極真っ当なことでした。

思った以上に上手く鳴ってくれて満足いたしました。
お褒めの言葉やアドバイスもいろいろいただき、ありがたいかぎりです。
ソフトは物議を醸し出しておりましたが…

そのソフトですが、無理やり聴いていただいた最後の曲「プラネテス(のテーマ)」は、
9月24日のプレオフ会で会長からいただいたお題、
「自分のお葬式に何の曲を流すか?」
の答えになります。

ご清聴ありがとうございました。

2018スピ再技研3

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三番手は若手のホープ高橋優文さん、
「アンプの音は電源の音?」

アンプ電源の種類によって音が変わるか、という意欲的な実験です。

アンプはデジタルアンプ
Lepy LP-2024A+
電源は2種類、
スイッチングACアダプタ
安定化電源(自作)
標準はACアダプタで、安定化電源に交換して良く鳴るかがポイントです。

スピーカーは適当に見繕ってきたと言っていましたが、なんのなんの凝った造りです。

ユニットはfostex FE83-Sol。
メーカーのバスレフ標準箱をベースに再設計したものです。
2本のダクトには縦に柱があり、よく見るとスパイラルダクトになってます。
側板は角度がつけらけており、上から見ると天板は台形になっています。
高橋さんはこういったテーパー加工が本当に得意です。
塗装は茶のカシュー。

音出しです。
スピーカーはイメージ通りの優等生です。

アンプ試聴なので、低音、音場、トランジェントに注意しながら聴きます。
Solはこういうチェックに向いていますね。

安定化電源はACアダプタと比べ、帯域の重心が下がったようにゆったりと聴こえます。
音の立ち上がりがよく、アタックが強い。
そして、音場は狭く、なぜかエコー成分が気になります。エコーは録音由来なのか電気的遅延なのかは判別できませんでした。
スーパーツィーターを逆相接続したみたいな感じです。

確かに音は変わります。
当初思っていたより変わりますが、圧倒的な違いはないように思います。

私は安定化電源の方が好きでした。


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