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3段MDFの音

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CDプレーヤーも復活したので、3段MDFの試聴とF特を測ってみました。
同じ設計の「3段スチロール」と特性図と重ねてみました。
赤がスチロール、黒がMDFです。

F特がずいぶんと違います。
変わらないのが125Hzのピーク。

また、100Hz以下は部屋のノイズ成分がほとんどで、そのレベルの違いは録音レベルの違いです。
にもかかわらず、50Hzのピークレベルが同じなのは、第3ダクトが機能していることを示しています。
特性上は、第3ダクトをもっと短かくした方がいいのですが、スチロール箱の試聴では、締まりとのバランスでこれが良かったんですよ。

F特では赤のスチロールの方が、
ピークもギャップもなくフラットでよく見えます。
MDFをムリムリ褒められる部分は、100Hz近辺の音圧が少し高いぐらいでしょうか。

実際の音では、華やかなスチロールに対して、陰気なMDFです。
MDFの方が振動板が重くなったかのような応答性の悪さを感じます。

ボーカルはキラキラした伸びがあって軽いスチロール、しっとり艶やかなMDF。
同じユニットとは思えないほどのキャラ違いになりました。

音質の好みで言えば、軽やかなスチロール箱がいいですね。

低音は、パワーが入る分、MDFの方が良く聞こえますが、締まりはありません。
第3気室ににフワッとした吸音材を追加して調整しました。
すると、低音だけでなく、なぜか中低音がスッキリに。
音もれが多かったのかな。

冷静にMDFを聴いてみます。
高域、低域共に延びが足りずにカマボコです。
高音が足りないので、エリッククラプトンのライブはイマイチ臨場感が足りません。
高音とバランスが取れているとも言えますが、
低音の絶対量が足りません。
ウッドベースは125Hzのピークのおかげで、十分な音圧があり音階が分かりますが、スネアドラムの重量感は出てません。

雑味の少ないMDFとも言えますが、フォステクスらしからぬ地味さです。

音場はスピーカーの間に横一線です。
音像は十分小さく問題はありませんが、
前後左右の広がりは少なく、リアルな感じはしません。

一番の問題は、音離れが悪い事です。
どうにもこうにも、スピーカーの存在が常に意識されます。
スチロール箱とは大きく違うように思います。
音離れってユニットに依存する特性かと思っていましたが、箱も関係あるんですね。
知らなかったよ。

それでも一般人が聴いたら、MDFの方がいいんだろうなあ。
言い方が悪いけど、フツーの10cmフルレンジの音だもん。

トリプルバスレフが成功したかと言えば、かなりビミョーで、
低音は一番初めに作ったシングルバスレフの試作箱といい勝負で、トリプルバスレフにする意味が希薄です。

近年のスピーカービルダーの方々が、もっと小口径ユニットを使いながら、よりワイドレンジを実現しているのを目の当たりにすると、
精進が足りないなと実感しました。

ここ10年で、小口径フルレンジの低音再生の基準レベルは驚くほど上がってます。









グリル作った

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今回、3段MDFのもう一つのこだわりは、
グリルの自作です。

今まで、サランネットを作ったことはずいぶんありましたが、ユニットをガードするグリルを作ったのは初めてです。

手描きイラストだと、造形が複雑すぎて描けないので、CAD画面そのままで載せました。

製作は3Dプリンタ様にお任せしましたので、
正確には自作と言っていいのかビミョーです。

奇跡的に一発でサイズが合って、取り付けて満足。

音質の向上はないです、はい。



ダクトが3種

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3段MDFはトリプルバスレフなので、
ダクトが3つあります。
結果的に3つのダクトの材質が全部バラバラです。

第1ダクトはMDFで断面形状は正方形。
第2ダクトは塩ビ管。断面は円。
こだわりの第3ダクトはPLA製で断面が楕円形です。

いやあ、楕円のダクトってやってみたかったんですよー。
材料のPLAとはポリ乳…なんとか。
3Dプリンタの造形原料で使われているものです。

今回、がんばって3Dプリンタ出力材料を組み込んでみました。

横長の楕円をダクトにすると、どう見ても口にしか見えません。
なんか違和感あります。
ピンクの材料じゃなくてよかった…。


3段MDF登場

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Foster P1000を使ったトリプルバスレフ「3段スチロール」と同じ設計で、今度はMDFで作ってみました。

発泡スチロールの欠点は、
箱鳴きするのでパワーが入らないことかな。
トリプルバスレフだと、ダクトが稼動できずに低音不足になります。
決して発泡スチロール箱の音が劣っていた訳ではありません。

さて、今度のMDFの箱は、容量とダクトサイズを変えずに、外形をサイコロ型にしました。
スチロール箱は破壊して、バッフルとダクトは再利用です。

「三段MDF」
と名付けました。

ただちょっとヒネリを効かせて、
フツーではないアイデアも取り入れました。
イラストで分かるかな〜。
この件での音質改善は、たぶんない。

つづきます。



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