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吸音材、大量投入

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吸音材を発掘したので、
「灰箱2」に投入してみました。

吸音材が好まれない理由として、
入れすぎると中域から高音にかけての艶のような「響き」が抑制され「音が死ぬ」って一部で言われています。

この「響き」ってのも、
単なる箱の共振だったり、
振動板の分割振動による特性の乱れだったりして、
一概に良いとも良くないとも言えないのが難しいところ。

箱に関しては、内部損失が少ない素材は音に「響き」が付きやすいように思います。
しかし、いくら内部損失が大きくても、発泡スチロールやシリコンゴムはしっかり「響き」が付いてきました。
定説ってのも、やってみないと分からないものです。

「灰箱2」はどうかと言うと、
「響き」がうるさいタイプ。
荒れているようにしか聴こえない。
しかも、低音は激しく緩いので積極的に吸音材を入れたいところです。

吸音材を追加した「灰箱2」の音は
ほとんど変わらねー!
30%増し程度では意味がないのかもしれない。

どっかに大量の吸音材、ないかな。
吸音材ではありませんが布を発見。
平織のざっくりした手拭いのような塊。
生地屋のロールみたいなのです。
片ch約1kg投入。

面倒なので、粗毛フェルトの上に乗せたけど、逆の置き方の方が良かったかな?

さすがに変化がわかりました。
雑味が減って、楽器の分離が良くなった感じです。
ベースの階調も締まって聞き取りやすい。
とりあえず聴きやすい音になりました。
荒れた感じは確かに抑制されましたが、リアルさとトレードオフっぽい。

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灰箱2その14

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灰箱2その14

さらに聴き込んでいくと、
得意不得意が分かってきます。
高音分離と同定位は抜群にいいので、
高音に響きのある楽器が向いています。

ストリングスもいいけど吹奏楽器がさらによい感じです。
栗コーダーカルテットはドンピシャです。
「ダース・ベイダーのテーマ」では楽器の背後でカタカタ音は以前より気付いていましたが、よりハッキリと分かります。
低音楽器がシンプルなのもいい方向に働いています。

吹奏楽器のCDってあまり持っていません。
フルートの室内楽でもいいかな。
がぜん興味が出てきたので何か買おう。

ところで、
道具箱からクランプを見つけました。
G型ではなくてペンチみたいな形です。

前作「灰箱」公開の時に
「クランプ持ってないのかよ!」
「ねーよ!」
なんて殺伐としたやりとりがありましたが、
実は持っていたということです。
ゴメンなさい。

そもそも何でこんな物を持っているのかが分からない。
このクランプの購入に迷った記憶はかすかにあります。
確か、結構高いはず。

値札がついていたので確認すると1個148円。
あれ?

コレ、使ったことないんじゃないか?
使った記憶が皆無です。
それに大した厚みは挟めません。
せいぜい3cm。
ホント、何で手元にあるんだろう?

灰箱2にはバッチリ使えます。
バッフル上部が一番空気漏れしやすいので、
そこを2ヶ所挟みました。

ワサワサしていた感じがスッと引きました。
お、いいんじゃないか!
高域のノイズっぽい感じが少し和らぎました。
コイルよりクランプを「挟めば」よかったのか。

こちらが思っていた以上にバッフルが振動していたようです。
よく考えたら、バッフル上部は箱との締結が一番弱いくせに、ユニットに近いから振動対策は必要だったってことだな。

今度はちゃんとクランプ持っていきます。

灰箱2その13 後面開放型について

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灰箱2その13

視聴位置によって低音がかなり違うことに気付きました。

いつもは低い位置に座って聴いていますが、
立って聴くと低音スカスカ。
あれ?

この部屋になって間がないとは言え、
すごく違うから、気づけよ自分!
でも、ま、いっか。

ところて、IGTさんより、
容量が大きすぎるから、
バスレフじゃなくて後面開放型の動作をしているのでは?
とのご指摘を頂きました。

ダクトを伸ばすほどにダメになる理由がコレかもしれません。
改めて後面開放型に調べてみました。

私の教科書の一冊は誠文堂新光社刊
「スピーカー&エンクロージャー百科」

後面開放型は非常に複雑な等価回路を構成するので、
私には理解不能。
なので共振についてのみ考えます。
 
後面開放型では、
奥行きの長さが半波長になる周波数に共振が出るそうです。
灰箱2が後面開放型として動作しているなら、
奥行は0.2mなので共振周波数は850Hz。
その整数倍となると低い方には425、212、106。

PARC AUDIO DCU-F081PPの
f0は103Hzなので106Hzがドンピシャです。

さらに
f0とエンクロージャー共振周波数が近いと、共振周波数以下が18dB/octと急激に減衰して
バスレフ動作に近似します。
そうなると今の灰箱2は100Hz以下は減衰が激しいってことだな。
聴感に合致します。

その際、バッフル面積が大きいほど低音再生が有利になり、共振ピークも和らげられます。
後面開放型ならば、バッフル幅がそれに対応しますが、
「前面」開放型となると、
ユニットと穴の距離になります。
つまり、ユニットと穴の距離を離すほど低音再生に有利ってことです。

具体的に新たなディメンションを考えてみましょう。
「前面」開放型だとして、
極力、箱で共振させる設計とすると、
奥行は今の倍の40cmが妥当。

奥行を倍にした場合に箱容積を変えないとなると、
バッフル幅は灰箱2の半分の15cm。
高さは変わらず40cm。
これで内容積は灰箱2と同じ24リットル。
高さ方向にも同じ共振が出ます。
側板が正方形ってことになります。

共鳴管以外で箱の定在波とf0を考慮して設計するっていうのは新鮮だな。
考えたことなかったよ。

側板が正方形で正面はトールタイプ。
自立がビミョーなディメンションです。
ユニットとポートの距離を離すために
ユニットは最上部、ダクト(ポート)は最下部に置くことになります。

問題はたった2cm長の大型ポートの動作が読めないことです。
作った上で、インピーダンスを測れればいいのですが、手持ちの機材では難しい。
双方の動作原理は全く違うのに、
メイン音源との干渉具合が後面開放型と位相反転型は近似しているのでF特では分からないだろうな。

作るとは言ってないよ。
言ってないよ。

灰箱2その12

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灰箱2その12

まだ地味に続きます。

他にダクト以外でいじれるパラメータは箱容量か。
IGTさんからは箱容量が大きすぎるとのご指摘をいただきました。
私もそう思います(笑)

でもそこは置いておいて、
グリルを作ることにしました。
有り体に言えば逃避です、
こういう、どうでもいいものをデザインするのは楽しいな。

ダクトに格子があるので、
グリルも格子模様。
材料をケチったら、複雑なデザインになってしまった。
サブバッフルに共締め。

ちょっと気分良くなって鳴らしていたら、
右chからビビり音。
グリルのネジを増し締めしても治らない。

ん、なんで?

バッフル面のネジは多い。
片chに20本もある。
全部増し締めしたら、
ターミナルのネジがすごく緩かった。
おお、あぶねー。

で解決と思ったら、
まだビビる。
ユニット、開けないとダメかな。

と、ふと目をやると、まだネジがあった。
バナナプラグ。
スピーカー線を留めるネジが緩んでいた。
コレが原因だ。

ネジというネジが全部緩んでいたんだな。
結果、ビビり音は解決しました。

灰箱2その11

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灰箱2その11

自分でもアホらしいと思うのですが、
ダクト長のベストは1.2cmと3cmの間にあるという仮説を信じて、
2cmのダクトを作りました。
板厚も含んでのダクト長なので、
わずか1cmの出っ張りです。
こんなに細かい刻みのダクトを作り分けるのは初めてです。

ダクトの終端をテーパー形状にしました。
ええ、音質向上なんかが目的ではなくて、
単なる材料節約です。
ダクトが片ch2つなので4つもプリントしてセットし音出しです。

これが何と申しましょうか、
実にバスレフっぽくない音。
量感重視ですごく下まで伸びているように聴こえます。
重たい低音で密閉っぽい。
トーンコントロールがすごく効くタイプ。

ですが、相変わらずスネアは弱い。
ただの穴状態から劇的に良くなった訳ではありません。
下が伸びているのか伸びていないか、どっちなんだ!
ダクトをちゃんと駆動できていない時点で、
バスレフ型とは言えないのかもしれない。

鳴らし始めた頃の乾いた中高音は吸音材のおかげでやや落ち着いているので、
全体的にはやや柔らかく鳴る方向にまとまったとも言えます。
でもまだハイ上がりなので小さな自作コイルを噛ませるか?

歯切れのいい、締まった低音が好きなのですが、これは真逆です。
まあでも悪くない。

ただ、ソースを選ぶ。
普段使っているデモソースは元々低音分離がよく、
ベースラインがが分かりやすいものです。
こういったソフトを再生するとゆったり鳴ってgood。
トライソニークはいい感じだな。

ところが、低音楽器が複数ある楽曲だと途端に分離が悪く、
レンジも狭く聴こえてしまいます。
ガチャガチャしたポップスは苦手っぽい。

中域のボーカルは、
ややハスキーながら無難なユーミンやスーザン・ボイル。
桑田佳祐なんかはまあまあ。
上條恒彦はホントに上手く鳴るな。
すごく難しいザ・フォーク・クルセイダース「平和について」何とか及第点。
なぜかやっぱり小田和正だけは澱む、
今までいろんなスピーカーで小田和正は苦労してきたけど、
ここまで上手く鳴らないのはCDのミキシングに原因があるんじゃあるまいか?

高域はノイズっぽいが楽器の分離がいい。
打楽器系やタンバリンは良く聴こえます。
マイケル、ジャクソン「スリラー」では右chでポンポコ鳴っている打楽器が目立つな。

音像はスピーカー前面に定位します。
あまり好きではない音場です。
箱が「柔」だと奥に定位すると思っていたのですが違いました。
陽水は立体的な音場が形成されますが、これは逆相を使っているせいだろうな。

微調整の余地がありますが、
一応はまとまりました。
好みの音ではないけど。

シングルバスレフ作るってすごく久しぶりでした。
結果を予測しながら作るのは楽しいな。

同パラメータで木の箱を作ってもいいかなと思い始めています。
サランネット付きサイドのスリットバスレフでタンノイみたいにできたらカッコいいな。


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