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ステレオ誌コンテスト7

グランプリ

グランプリです。
鈴木伸幸さん「heptagon」

今回の入賞作品の全てはデモの後半組です。
まさか、前半作品のアレやコレが入賞しないということに驚きました。

説明を受けてやっと7角形ということに気づきました。
イラストがゆがんでしまってますが、実物は正7角形です。
容積は7.7リットル。

音出しです。
音場感が良く広がりを感じます。
中域は荒っぽさもありますが、それが華やかさにつながっています。
全体的には明るい音で、一つ一つの音が良く聞き取れる高分解能です。

シンフォニーは遠くで鳴っているようなフィーリングがリアルです。
でもまあ、全体的には特長がないかなあなどと思っていました。

ところが、オーケストラの小太鼓のパンッという音の立ち上がりが抜群で、
本当にその場で鳴っているように聞こえました。
この中高域の立ち上がりに勝るのは他には加藤剛さんの「GAMATAMA-MULTI」だけでした。
内部構造が分からないのですが高剛性を誇るエンクロージャーが効いているのでしょう。

誰にでも出来るやり方で丁寧な作業がすばらしいという講評でした。
これ、誰にでもできないよ…。

ステレオ誌コンテスト6

第2位

第2位は河野雅幸さん「K-71 Aigis」。

あれっ、これって見たことあるなあ。
ステレオ誌2005年7月号「工作人間大集合!!」に確かそっくりなのがありました。
でも色が違うかな?
オメガの岩田さんに伺うと大きさが違うとのことでした。
失礼いたしました。

実際、内部構造も全く違っていて、工作人間の方はバックロードですが今回はTQWTです。
いつもながらフィニッシュレベルに脱帽です。
シート張り仕上げなのですが、とにかくきれーい。
本体を傾けている後ろのつっぱりもきれーい。

音出しです。
ボーカルはスキャンピークらしい華やかさがあり、やや上向きなのが効いているのか少しキツく感じます。
中域はメリハリがあって教会コーラスが前面に出ます。
中低音は量感重視でおっとりした感じでしょうか。
少しボン付くようなキレの悪さも感じます。

どうも、この会場との相性が悪い雰囲気です。
もうちょっと条件のいいところで聴きたかった作品でした。




ステレオ誌コンテスト5

3位

3位です。
あれ?去年のフォステクス賞みたいなスキャンピーク賞はないようです。

3位は、なーおさんこと沖野直毅さん「スター」。
すっきりした外観作品が多い中、かなりの異彩を放っていた作品です。

バッフル回折でのピークギャップを嫌って凸凹形状のバッフルが星形です。
塩ビ管のリアの気室からベニアの第2気室、そして竹中さん考案の3Dスパイラルホーン部へとつながります。
第2気室と3Dスパイラルホーン部は横断面が定在波対策で星形で、
しかもユニットを偏心配置しています。
ダブルバスレフ部のポートはフツーのものとは違う設計で、第1ポートの設定周波数の方が第2ポートのものより低い設定です。
なーおさんによると、第2ポートからの中音のもれが少なくなるそうです。
3Dスパイラルホーンの中音漏れの弱点をうまくカバーした構造です。
全体構造を言葉で言うと、「逆ダブルバスレフ3Dスパイラルスピーカー」となるのかな?

色も特異で、下が青と黒、バッフルがクリア塗装です。
グフカラーというご意見もあったようですが、宵の明星明けの明星をイメージした配色だそうです。
誤解してました。すみません…。

音出しです。
中低音がたっぷりしています。ギターの胴鳴りも豊かでふくよかな音です。
ベース音の分離も良好です。
中音は高解像ですがややサ行がきつく感じます。
この機体に限らないのですが、このホールはバッフル面を上に向けるととたんにサ行がきつくなる感じがします。
音場感もよくホールトーンが心地よいです。

シンフォニーのバスドラムのきっちり再生でき低音の伸びはなかなかですが、
なぜかスケール感がやや小さくまとまったフィーリング。
なんでだろ?

一見キワモノに見える機体ですが、、審査員の先生がおっしゃるように理ずくめの正攻法のスピーカーだと感じました。
ふくよかな低音に支えられたクセのないワイドレンジで3位にふさわしい機体でした。




ステレオ誌コンテスト4

審査員特別賞

審査員特別賞です。
趣旨がよく分からない賞ですが、何かがすごいスピーカーに贈られているような気がします。

花島実さん「グサイ204 SHORTELDER」
ユニットが縦に4発並んでいます。
何か変だなと思ったら、バッフルが湾曲しています。
小口断面を見るとすっごく厚い単板です。
本当に曲げたのでしょうか?

本当でした。
アルミホイルに包みアイロンで加熱して曲げていったそうな。
板材は米タモ。バットに使われる堅い木のようです。

すげー。

音出しです。
豊かな音です。
中域の荒さが全くなく、素直なボーカルです。
この素直さがかなりの高域まで伸びてホールトーンが美しい。
単板をエンクロージャーに使うとホールトーンが良くなることが多いように思います。
70Hzと50Hzのスタガードバスレフの低域はすごく伸ばしているという感じではありません。
シンフォニーでは音の分離がやや良くない感じもしましたが、かえってリアルです。

以前聴かせてもらったkenbeさんの機体もそうですが、
縦並びの4発配置は中域が非常にきれいに鳴る印象があります。
BOSE的な解釈でいくと個々のピークが平均化されるからなのでしょうか。
ヘタに電気でイコライジングするより確実な方法に思えてきました。
ユニット代がかかるけど…。





ステレオ誌コンテスト3

ステレオ賞

ステレオ賞は柳忠義さん「青い金魚」。

シアンの丸い躯体にレモンイエローの水玉でおめでたい感じの外観です。
後ろに尾びれがあってその下にバスレフダクトがあります。
材質は陶磁器。
過去にも陶磁器製のエンクロージャーの1次突破はありましたが、入選するのは初めてです。
ユニットは接着した木枠に固定しているそうです。

ふくよかでゆったりした音を奏でますが、ギターの運指もしっかり再生する繊細さも持ち合わせています。
音場感は良好で奥行きが感じられます。
中音域は素直でいいのですが、低音のレンジはさすがに苦しくベースラインの分離もややイマイチです。
どうやら量感重視のダクトセッティングのようです。

今回は丸いエンクロージャが3つ1次突破しています。
第1回の時は私の「GAN-9」の通っていますので、丸いスピーカーは通りやすいのかもしれません。

副賞のステレオ誌1年分のアナウンスに会場から羨望のため息がもれました。

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