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ステレオ誌、コンテスト2

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ステレオ誌のスピーカーコンテスト、
2次審査を通過した音出し作品以外にも
気になる作品がたくさん展示されていました。

その中でも、最大級に気になる作品はコレ。

「ヒロワタスピーカー」
渡辺弘さん

形は何の変哲もないスリットバスレフ。
素材が驚きのコンクリート!
コッソリ持ってみると、重い。
本当にコンクリートっぽい。

さらに驚くのが、裏板もコンクリートで、一体成型のようです。
いったいどうやって作ったのでしょうか?

中子を分解式で作ればいけるか?
それとも複数回の流し込みをしたのか?

音も気になります。
やはりエンクロージャーは硬くて重い方がいいのでしょうか?

よくよく見ると、既視感のあるデザインです。
生方バスレフに瓜二つ。
うーん、ヒロワタスピーカーの方がわずかに大きいかな?

ま、さ、か、
生方バスレフにコンクリートの外套を着せた、、、訳はないよな。
しかしながら、背面端子が同じようなバネ式なのも、妙に引っかかります。
いやいや、それならそれで、音がもっと気になります。

気になって気になって仕方がない作品でした。




PS
「ヒロワタ」って何だろうって、ずっと考えていました。特殊な「ひろ綿」を吸音材に使ったのかな?とか思っていましたが、ヒロシ ワタナベで「ヒロワタ」と気がつき、ますます聴きたくなりました。

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ステレオ誌、コンテスト

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/23(土)、音楽之友社主催 「第9回 自作スピーカーコンテスト作品展示&視聴会、授賞式」
に行ってまいりました。

一線級の知人達のスピーカーが一次書類審査を通過できない現状を見て、
それほどの素晴らしいスピーカーってどのくらいすごいのか、
生で聴いてみたいという心持ちで出かけました。

期待を裏切らない素晴らしいスピーカーばかりでした。
誤解のないように言いますが、書類審査を通過できなかった作品が今回の展示作品に劣っているとは微塵も思いません。

書類審査を通過したのはわずか32作品。
200通あまりの応募の中、狭き門でした。
さらに2次審査を通過し、音出しできたのは15作品でした。

初期のコンテストと違い、音質向上にそぐわないようなデザインや設計のものは見当たりませんでした。

繰り返しになりますが、
音出しした15作品は甲乙つけがたい力作ぞろいでした。
応募しなくてよかった…

その中で好みの作品はというと、3作品でした。

まず、
「ひびき」北山 真一 さん

五角柱のバスレフエンクロージャーが鮮やかな赤に塗られています。
PST回路を通して流れる音はゆったりとした雰囲気です。
低音は量感重視ですが、回路の悪影響を感じさせない見事なバランスです。

個人的にこのタイプの回路は自身の「K-N1」と名付けた密閉型でずいぶん試したのですが、
低音音圧が相対的に上がる代わりに、
質の低下が激しく、
咬ませる抵抗値に苦慮した覚えがあります。
他の方の同回路作品でも同じ印象だったので、
まともに使える回路だとは思っていませんでしたが、
これは見事です。

ユニット由来の硬い中音域もやや柔らかに感じられ、音楽に没頭できるキャラクターになっていました。

驚いたのは、バッフルへのユニット取り付け位置です。
通常であれば五角形の中央に取り付けますが、
やや上に偏心して取り付けられています。
バッフル面での反射、回析をシミュレートした結果だそうです。

結果として高音質を保った上でのギリギリの小型化を達成しています。

お次は
「K-84 武蔵」河野 雅幸さん、
ユニット1本をツィーターにした2本使いのバスレフです。
クロスは1KHz。
これまた見事な塗装仕上げです。
手を抜いたところが全くなく、背面仕上げはメーカー品を遥かに凌ぎます。

非常に引き締まった低音です。
パッと聴くと低音が薄いような気がしますが、
そんなことはなく、
十分な音圧でかなり下まで伸びています。
音圧が下がるウッドベース音階がなかったので、かなりフラットな特性と思われます。

他の作品との大きな違いが、
音楽再生の前に流す、左ch、右ch、中央chの音の差がなかったように感じられたこと。
意味があるのかどうかは分かりませんが、
音量、音質の違いがなく、定位の違いだけでした。

中音の硬さも感じられず、全域で音のトランジェントもそろっている印象です。

四角いブックシェルフ型がほとんどない中、
オーソドックスなデザインで、かえって目立っていました。

最後は
「Cyndrome II (振動労無 Ver.2)」海老沢 正さん

音の分解能、レンジの広さ、スピード感はどれも音出し作品の中ではトップに感じられました。
ユニットの性能を引き出すという意味では限界なのではと思わせます。
こんなスピーカーを作ることができたら、
もう自作スピーカーは「上がり」でいいように思います。

私好みで取り上げた3作品中、2作品がネットワーク付きでした。
電気信号がネットワークを通過することで、
中音域に少なからず影響を与えているように思います。
通常、電子回路を通すと音の鮮度が下がると言われて嫌われるのですが、
そうとばかりも言えない気がしました。

全体としては、私が言うのも変ですが、
とにかくハイレベルでびっくりしました。
また、表彰作品に3Dプリンタ作品が2作品入り、他にもスライス盤やNC旋盤を使った作品も2次審査を通過していたので、
審査員はこうしたハイテク機器を嫌がっていないということも確認できました。
来年は3Dプリンタ作品がもっと増えると思われます。

来場者投票として、
河野 雅幸さんの「K-84 武蔵」
を記入して会場を後にしました。
単純に好みの音だったからです。


以下は表彰作品とその賞品です。

ステレオ賞 「Hexahorn」澤佑亮さん、高柳祐希 さん、
ステレオ誌1年分、オヤイデ自作電源コード

マークオーディオ賞 「フラゴン、オマージュ」山田 哲也さん、
3月発売のアルペア7の後継機ユニット

フィディリティムサウンド賞 「OJI SOUND2018 エントリーMODEL」尾崎 彰 さん、
銘木2本

一般部門3位 「スフィンクス」塚田 郁男さん、
クリスタルトロフィー、電源ケーブル、サブウーハー

一般部門2位 「セブルバ」東山 宗一 さん、
クリスタルトロフィー、オーディオテクニカからレコードプレーヤー

一般部門1位 「ひびき」北山 真一さん、
クリスタルトロフィー、マークオーディオ ダンパーレススピーカーユニット、デジタルアンプ基盤

匠部門テクニカルマスター賞 「Cyndrome II」
海老沢 正さん、
ユニット fostex FW

そうだっ!

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stereo誌のスピーカーコンテスト締め切りまで、
2週間を切りました。
皆さま、最終調整に余念がないことかと思います。

さて、当方、図面はできたけど、板取図もできていないという状況です。
死ぬ気でやれば、間に合いそうな気もするけど、
全ての木口をテーパー加工しないといけないので、
やっぱり間に合わない確率が高そうです。

中途半端に生方バスレフなんて作っていたから、こうなってしまったのでしょうか?

どうしよう?

こんなペースでは、完成は1年後になりそうです。

ん、1年後?

来年の応募に間に合うじゃん。
そうだっ!
来年のユニットを見越して早く作り始めた事にしよう。

じゃあ、取り外し可能なサブバッフル仕様にすればいいな。
どうせ、来年も、8〜10cm級のフルレンジだろう。

ああ、締め切りが1年伸びた。
これなら楽勝でしょう。

あれ?
来年の締め切りはひょっとして元に戻って9月?
うわっ、時間ないじゃん。

秘密兵器登場

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みなさんはエンクロージャーの接着をどうしてますか?
わたくし、ニガテなものが多いのですが、この接着は特にニガテです。
ハタガネは持っているのですが、使ったことがありません。
もとい、使えたことがありません。
締めているうちに他のが外れてくるし、思った位置につけられないとか、当て木が落っこちたりとか、モタモタしているうちに接着剤が乾いてきたり…

そんな訳で、ハタガネはまともに使えた試しがありません。

しかたがないので、
常に側板で挟み込む板取りにして、オモリを乗っけて対応するから、小さいスピーカーばかり作るようになってました。

そんな日々とも、もうオサラバ。
「ベルトクランプ」なるものを買いました。
2個で3,000円ぐらいだったかな。

ベルトの張力で矩形の4隅を締めこみます。
最後の締めこみはネジになっているグリップを回転させて調整するようです。

実際に使おうとして動作をチェックすると、
4隅の抑え部材の表面処理がザツ。
エンクロージャーに凹み必至の凸凹がありました。
ヤスリで丁寧に削って準備完了。

よーし、待ってろよ!



ステレオ誌コンテスト番外

賞外

賞外なのですが、過去2回上位入賞の鈴木清一郎さん「1WAY オールホーンスピーカー」
塗装もピカピカのすばらしい仕上げです。

またもやレギュレーションギリギリサイズと思われる巨大ホーンスピーカーです。
一言で言うと「低音大王」
1ユニットながら低音音圧が一番高く感じられた作品です。
全体的には歯切れが悪い雰囲気もやや感じますが、とにかく低音の厚さはトップレベルです。
フロントホーンの影響か高域の伸びは抑えられている感じですが、ボーカルにホーン臭さはありません。

とにかくこの巨大なバックロードホーンをしっかり駆動していることに驚きました。
入賞しないことにも驚きました。

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