ミューズの方舟 その7

中盤戦最後はカノン5Dの鈴木さん、「ヘキサロード」です。
ああ、スワンタイプね。と思ってはいけません。
何と試作箱を6個も作った力作です。
ヘッドの形が6角形だからヘキサなのかと思っていましたが、ヘッドは変形四角です。
名前の由来は試作数からきています。
特徴的なヘッドは定在派対策ですね。
材もラワンベニアとロシアンバーチを使い分けています。
底面の小さな足も材の使い分けがある徹底ぶりです。
吸音材の試行錯誤かなり行ったようです。
奥行きが薄くてびっくりしました。これなら一般家庭で使用可能です。
近寄って見ると面が合っていないところが多く仕上げがやや荒い感じです。
空気が漏れないのかな?
ユニットの取り付けが変わっています。
ユニットとバッフル面の間に薄いフェルトを挟んで、ネジ止めは上下2カ所のみです。
ユニット重量は内部の支えが担っています。
低音はたっぷり鳴ります。量感重視です。
中高音の粒立ちが良く、遠くで鳴るトランペットがリアルです。
ピーク、ディップの少ないまとまりで音楽を楽しめます。
反面、中低音はやや緩く、ボーカルがややすっきりしません。
私の試聴位置からは定位が甘い印象もありました。
バックロードらしさは薄い機体ですが、グッドバランスでまとめているチューニング技術に脱帽です。
スポンサーサイト