ミューズの方舟 その10

いよいよラストです。
だた聴いているだけでも疲れてくるのに、スタッフの皆さんありがとうございます。
河辺さん、「Renaissance」(ルネサンス)。
小さいです。
その小さいエンクロジャーに不釣り合いな程ゴツいバッフルリングです。
木材が白木っぽいのと赤っぽいのの2種類で、金属部品は黄金のリングに下の支柱は普通のシルバーです。
色というか素材感がゴッタ煮みたいな感じです。
主観的で申し訳ないのですが、あまり美しいという感覚が起きませんでした。
せめて支柱のステンレスを真鍮にして欲しかったものです。
しかも内部にプラスチックの漏斗!
まあ、これは見えませんが。
ファンネル・ダクト・バフレフ(FDBR)と呼ぶ、漏斗を使った構造が特徴です。
低音はあまり出ないようです。
それにひき替え高音が美しい。
トランペットやギターのストリングスの擦るような細かい音がよく聴こえます
今回の10作品のうちで一番高音の立ち上がりと分解能が優れているように聴こえます。
ゴツいリングと頑丈なエンクロージャーの効果でしょうか。
高音部の濁りない分離と共に音場感も抜群です。
しかもクセを伴うようなハデさはなく華やかです。
音場と定位の良さにフッとスピーカーの存在が消えます。
ううむ、こういう解法もあったのか。
肝心のファンネル・ダクト・バスレフの威力がどのぐらいだったのかはよく分かりませんが、
中音から高音の出来がすばらしいスピーカーでした。
アイデア、ルックス、総合の三賞受賞です。
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