巨匠宅訪問4

大山さんの試作2Wayです。
持ってみると…。
とんでもなく重いです。
18mmバーチ材のせいなのか、ウーハーFW-168HRのせいなのか、
油断すると腰にくる重さです。
80年代に流行ったようなバッフルギリギリのウーハーサイズで懐かしい感じです。
奥行きも現代の基準ではやや浅めで、容量は15リットルぐらいでしょうか。
16cmウーハーにしては小さめの感じです。
白いボンドがはみ出ていたりプロトタイプらしさがプンプンします。
外見ではないのだよ。音だけで勝負っ!って雰囲気です。
裏を見ると四角いやや小さめの長いダクトです。
40hzぐらいのチューニングとのことでした。
ツイーターはフォステクス自慢のマグネシウムです。
ユニット代だけですごいことになっているスピーカーです。
スタンドは音工房Zの「Z102」?
高品質さが伝わってきます。
音出しです。
まず、バスドラムの低音の伸びに驚きました。
16cmってこんなに低音が出るものなんですね。
初めはKenbeさんのサブウーハーが同時に鳴っているのかと思いましたが、
チャンネルデバイダーの先のヤマハアンプはオフでした。
ムリにダクトで伸ばした低音ではなく中低域もやせていません。
粒立ちもよくすばらしい低域です。
箱の剛性も負けていません。
Kenbeさんとの共同チューニングは主にネットワークです。
ウーハーとツイーターとの繋がりのベスト位置を探しています。
木彫Ⅴ改との聞き比べです。
単独で試作2Wayを聴いて、もう十分、十二分の音なのですが、
中域の荒さをどう取り除くかがクオリティを決定する。らしいです…。
聞き比べると、確かにちょっとボーカルがキツい部分もあるかなあ。
時々、私に意見を求められたりしますが、冷や汗が出ます。
というのも、Kenbeさんの試聴意見と同意できるのが半々ぐらいなのです。
まあ、正直に申し上げましたけど…。
はっきりと変化が分かったのは、とある設定で逆相接続にした時です。
それまでは大山機とKenbe機を聞き間違えるってことはなかったのですが、
その時は両機の違いがすぐには聞き分けられませんでした。
ボーカルの雰囲気がそっくりなため、どちらが鳴っているか分かりませんでした。
付帯音の少ないこの部屋だからこそ分かる変化なのかもしれません。
私はこの時点で残念ながら辞去いたしました。
純粋に音楽を楽しむのなら、ヘタに自作で泥沼にはまっているより、
こういったプロのチューニングしたスピーカーを買った方が幸せになれるなあ。
帰り道に渋滞にはまりながら、いろいろ考えます。
いやいや、泥沼が楽しかったりするよなあ。
泥沼を脱出すると達成感があります。
その先がまた泥沼だったりもしますが…。
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