2018スピ再技研8
八番手、穐山宗司さん、
「バッフルの振動を減衰させた多空気室バスレフシステム」(改善フィードバック)
ナラ材のバッフルが美しい機体です。
ダクト穴も全てルーター加工され、今回のオフ会で1.2位を争う仕上げレベルです。
2週間前のオフ会からの改良版です。
第1気室の穴を塞ぐだけなのに、わざわざ裏板を作り直しています。
手間のかけ方もすごい。
私だったらボロ切れを突っ込んで終わりにしてたかも…
ユニットはMark Audio Alpair6P。
お高いユニットです。
内部は4つの気室に別れていて、第4気室で2.3気室を連結。外部につながるダクトは2.3.4気室から計3本です。
隔壁も含めフローティングで連結させるという凝った構造です。
さて、音出しです。
全体的には軽い音です。
中音は滑らかでフルレンジ特有の荒れが少なく感じます。
低音は伸びはあるものの薄い印象です。
低音の音圧が少ないのにダンピングの悪さを感じます。
前回はオルガンは苦しかったものの、とても締まったドライな低音だったので、今回のゆるい低音はかなりの変化です。
別の曲ではベース音が電子音のようにも聴こえてしまったのですが、それはもともと電子音だったのかもしれません。
また、前回は付帯音の少ないナチュラルな中高音でしたが、今回は妙なクセが気になりました。
例えが悪くて申し訳ないのですが、AMラジオっぽいというか、拡声器っぽいというべきか…
勝手な想像ですが、第1気室の容量が少なすぎるのではないでしょうか?
資料の縦断面図では、ユニットから遠い気室ほど容積が大きくなっています。
躯体のコンパクトさから見ても、全体的にもう少し大きい方が良さそうに感じます。
前回は第1気室の外部ダクトから音圧漏れはあったものの、ユニット背圧も少なかったので、かえって振動板の動きが良かったのかもしれません。
あと、なぜかピアノの残響音に金属っぽい響きが乗ってきます。
ひょっとしたらソースかもしれませんが、それも少し気になりました。
今回、完調ではなかったのかもしれません。
小さめのユニットならエンクロージャーの性能を引き出せたかもしれません。
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