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新型密閉2

新型密閉4

前回のつづきです。
次に密閉型のエンクロージャー内を前後2室に分けて考えます。

一方に アコースティック・エア・サスペンション方式、もう一方に通常密閉を用いた時にどういう動作図になるか考えました。
新型密閉2

f図はユニット側の気室に吸音材を充填した場合です。
エンクロージャー内ではユニットから伸びたガムがバネを介してグランドと接続されています。
ガム部分と空気バネのどちらが動きやすいかによって特性が変わってきそうです。
空気バネ部分の動きやすさはその気室容量によって、ガム部分の動きやすさは容積と吸音材の充填方法によって変化を持たせることができます。
しかし、ガム部分の方が硬ければバネだけの動作しかしないかもしれません。
一方バネ部分が硬ければ(小さい容積)、ガムだけの動作になるでしょう。
では同じぐらいの硬さなら…。
小振幅時にはバネ、大振幅時はガムという風に動くかもしれません。
逆もあり得ます。

g図はユニット側を通常の密閉型とした空気バネ、反対側をアコースティック・エア・サスペンションにした場合です。
一方の面に吸音材を厚く取り付けたのと変わらないような感じも受けますが、バネを硬くする(ユニット側の気室を小さくする)とアコースティック・エア・サスペンションの動作が支配的になります。
また、この場合は振動板と同時に動く空気がf図の場合より多く、Mゼロがわずかですが増加します。

先ほど述べたように、g図のユニット側気室体積を小さくすると空気バネが硬くなり、アコースティック・エア・サスペンション動作がメインになります。
その考えを更に押し進めたのがh図です。

h図はユニット側の気室を小さくした上に、振動板と共に動く空気を多くした場合です。
具体的にはバスレフダクト様なものをユニットの後ろに取り付けることでダクト内の空気は振動板と同じ動きをします。
このダクト内部空間をユニット側気室と見立てます。
ダクト以外の空間はユニットから遠い気室と等価なので、そこには吸音材を充填します。

ユニット側の空気室は小さいためバネが硬くなるのでガムの動きが主となります。
低周波ではアコースティック・エア・サスペンションの動作が期待でき、
高周波ではダクトはリアチャンバー的な動作をすると思われます。
Mゼロが実質増加するので擬似的にアコースティック・エア・サスペンション向きのユニット特性になり、低音が増強されます。
更に、バスレフダクトのように共振周波数設定による特性の変化が出来、他の密閉型と違った調整の余地があります。

下図はその実例ラフスケッチです。
新型密閉3


このような考え方のスピーカーは既に存在するのでしょうか?
年明けには具体的な図面を引いてみようと計画しています。
ダクト容量、共振周波数、全体の容積等、パラメータが数多くあり何を参考に数値を決めていったらいいのかが全く分かりません。

アドバイスいただけると助かります。
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