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いい音って?6

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密閉型にキセノンガスを入れるとエンクロージャーが大きくなった効果があるかも。

というところまで書きました。
でも、キセノンガスを閉じ込めるのは、
理屈では簡単でも、個人製作では荷が重いです…
キセノンってどこで買えるんだろう。

もう一つのアイデアではどうでしょう?
細長いエンクロージャーで無限大バッフルと似た効果は出ないでしょうか?

理論上は同じになりません。
無限大バッフルは背面気室の影響が全くありませんでんが、
背面解放型は背面空間がシリーズ接続のコイルと抵抗にパラレルコンデンサーが追加された等価回路図になります。
なので、背面解放型で無限大バッフルの動きに近づけるには、
(背面空間の)抵抗値を下げる
かつ、コイル的動作を下げる。
かつ、コンデンサー的動作を下げる。
つまり、空気の動きやすを確保しつつ背面圧縮の波動をいかに減衰させるかにかかっています。
側板の内面反射がコンデンサー的に作用するようですから、ユニットと側板は距離を離さないとダメです。


背面解放ですら対策を練らないといけないのに、密閉型だと、あらゆることが、振動板の動きにくさに直結してきます。
具体的には、エンクロージャー内の空気の動きにくさは直列コンデンサーと同じ働きとなり、低周波に影響があり、
また、空気室の機械抵抗はシリーズ抵抗として、全周波数帯での音圧減衰につながります。

無限大バッフルがいかに優れているか分かります。

大サイズの密閉箱に振動板面積相当の圧力抜きの穴を作り、
そこに太チューブを差し込めば、
同じように圧力低減ができないでしょうか?
要はユニット間近の空気が自由に動けるように
気室圧と音波圧が滞らなければいいのです。
チューブは十分に長ければ、先端が開いていてもふさがっていても効果は同じでしょう。

実は密閉型を無限大バッフルだと騙す方法は他にもあるようです。
似た理屈では、高密度に吸音材を詰めた密閉型の空気はボイル.シャルルの法則に従わず、断熱圧縮ではなく等温変化となり(擬似的な無限大バッフルになる)らしいです。(「スピーカー&エンクロージャー百科」1981年 誠文堂新光社より)

その理論がアコースティック エア サスペンションシステムだった訳ですが、
いろいろやりましたが、うまくはいきませんでした。
この場合はダンパーゆるゆるかつM0の大きな専用ユニットでないとダメっぽいです。

これまた、失敗の数々は「新型密閉その1」のタブをご覧ください。

まだまだつづきます。
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comment

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No title

無限大バッフルは、背圧がゼロなのでいいはずだとのお考えだと思います。
TangBandだと、スペックにVasという数値があり、ざっと計算したところこの数値は、スピーカーユニットのばね定数と同等になるときの密閉型の空気容量のことを指すようです。
Vasは、f0とm0から計算した数値と大差ありませんでした。
そこで、密閉箱をどんどん大きくしていくとどうなるかというと、Vasの密閉箱だと、ばね定数が2倍になります。
もっと大きくVasのn倍にすると、ばね定数は、1+1/n倍になります。
ということは、Vasの10倍の密閉箱だとばね定数は10%増えるだけになり無限大バッフルに近付きます。
無限大バッフルの効果を出そうとすると外壁にスピーカーユニットをはめ込むことになり(逆に、前側に箱ができますが)大がかりです。
こんな面倒なことをするよりは、Vasの10倍とかの箱を作ってしまえばいいのかなあ、と思いますがどうなんでしょう?
こんな実験だったら面白いのかなあ?OSWさんのテレスコの密閉版という感じですかね?
挑戦お待ちしています!

Suzukiさん、
おっしゃる通りです。
ダンパー系のバネ定数でで考えると、
低音増強とエンクロージャー容積は相関性があり、実用上の最適値があります。
Vasの10倍ならなんとか制作できそうにも思います。

ただ、裏板のない開放型でも無限大バッフルとは同じ動きになりません。
側板の壁が影響するようです。
計算式が分からないのですが、バッフルサイズと側板サイズのパラメーターを変えた時のf特データがあります。
空気の動きは奥深くてなかなか私には難しいです。
これからもご教授お願いいたします。

フルレンジの低音でウーファー要らず?

38cmはウーファーです。
箱は、300ℓ密閉(内部に逆ホーンを仕込む)、当初は38cmを直列で2本使用。そのウーファーに被せる形で同口径のウーファーをかぶせました。
結線は、逆相で動きを良くしていましたが、箱に取り付けている方が、空気ばねの影響を受けて同時には動いていないので、密閉を止めて逆ホーンから息抜き用のダクトも付けましたが、結果はシングルで鳴らした方が癖が無く自然に聞こえました。

他にアンプを2台使用して、前後の動きを変えた実験もしています。
結果は、良くありませんでした。

ですから、38cmは4本部屋のどこかに入り込んでいる状態です。
借りていた38cmも箱に入れて返却をした次第でした。

現在は、25cmウーファーを密閉(内部逆ホーン)で鳴らしていますが、並列20cm×2本の方が、良かった。

いずれにしても、低音の制御は難しく、部屋の影響をもろに受けますので計算づくだと上手く行かないような気がします。

良質なウーファーを普通に使うのが無難かもしれません。

Kenbeさん、
詳細な情報ありがとうございます。
もう、とっくに試していたのですね。
Kenbeさんほどの方が使いこなせなかったということは、原理的に無理があるのかもしれません。
もし、制作するなら、そのあたりも再検討してみます。
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