グリルの影響
「グリルが音に影響がありそうなので、外して聴いてみては」
という主旨のコメントをいただきました。
そう言われると不安になります。
影響あるかも?
ユニット前面の設置物の影響は
主に反射と回折と思われます。
反射による干渉や回折による音路屈折は二次的なので考えないことにします。
また、今回はグリルの件なので、
吸音も考えません。
私の理解では、
基本的に反射か回折かは排他的。
物体サイズが波長より大きければ反射、
物体が小さければ回折となる。
オーディオとしては反射は困るけど回折はOK。
で、乙Zのグリルの線幅は3mm。
つまり0.003m。
同じ長さの音波波長は113kHz。
113kHzなら超音波。
全く聞こえない帯域ってことは影響ありません。
でも、こういう考え方って正しいのかな?
千葉の石田さんの作品に、
1/4波長型のアッパータイプフルレンジがありました。
上部に設定された高音反射板が、うまく機能していました。
その反射板は幅1.5cmほどの細長い金属板だったと記憶しております。
さっきと同じ計算だと、同じ長さの波長は23kHz。
計算上、まず聞こえない帯域しか効果がないことになってしまいますが、
あるなしを聞き比べしましたが、明らかに効果ありました。
もし、実際に影響するのが1波長でなく、1/4波長程度で問題になるとすると、
1.5cmだと約6kHzになります。
感覚的にはこのぐらいの帯域から影響があるような感じがしました。
ユニット前面の設置物は1/4波長で考えるべきなのでしょうか?
乙Zのグリルに話は戻りますが、3mmが1/4波長だとしても28kHzという可聴帯域外なので、
やっぱり影響はないと考えていいでしょう。
それ以前に、他の機種でも
グリルとかサランネットとか、
あるなしの違いは耳で聴き分ける自信はありません。
そう言えば、バックロードのクロスオーバーは1/2波長の計算式でした。
乙Zはグリルを外して聴くことができない構造なので、
実際に外しての試聴はかないません。
ユニット前面に物理的な音響フィルタで帯域をコントロール、って今は流行らないけど、
面白そうに思います。
うまくやれば、コンデンサー1個でPST回路と同等のものができそうです。
誰かやって。
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