トライポッド再び
祝 10年 スピーカー再生技術研究会 !
第1回のスピーカー再生技術研究会のオフ会が行われたのは2010年10月。
会の末席を汚してしております私ケイですが、
何と、第1回の会場にいたのですよ。
きっかけは三島の匠ことkenbeさんのブログに告知されていたので、興味本位で当日におじゃましたしました。
当時もスピーカーは作っておりましたが、
バスレフ計算式ぐらいは使うものの、全くの自己流だったので、
発表作品のレベルの高さに度肝を抜かれました。
素直にスゲーな、と。
会の終わりに、発表作品をいただけるイベントがあり、会副会長の松ヒトシさんの「トライポッド」をいただくことができ、お持ち帰りいたしました。
トライポッドは音場型スピーカーで、前面にフルレンジとツィーター、背面はフルレンジ2発にパッシブコーンユニットを4機搭載しています。
全面フルレンジはダンプ剤が塗布され、背面パッシブラジエターはウェイト追加でチューニングされています。
回路は不明ながら当時、松さんが行っていた音場型回路で結線されていると推察しております。
気室は半球型。
パイン材の積層で実現しております。
例によって驚愕の工作技術です。
特異な形状は、当時絶滅危惧技術のバッフル効果を狙ったものです。
自宅に持ち帰り、鳴らしてみましたが、
何だかうまく鳴りません。
セッティングもいろいろ試したのですが、
自宅がライブすぎるようで、中低音がボアボアしていた記憶があります。
それ以来、立派なオブジェとなっていました。
松さん、ごめんなさい。
苦節10年、
トライポッド復活です。
まずは、縦横10mのライブな部屋で音出しです。
うーん、やっぱり、ボーカルの下がボワーンとなります。
音場感はあるものの、定位がよくありません。
自宅で鳴らした時の印象のままです。
しばらく鳴らしていると、
だんだん良くなってきます。
どうやら、準備運動が必要だったようです。
でも、ネガはやや残ったままでした。
さて、今度は会場を変えます。
先程の倍の広さで、音響専用に設計された部屋で、
天井は、斜めの段々で、壁と天井は有孔吸音ボードです。
一段高いカーペット敷きの上にセッティングし、音出しです。
おお!
すごくいい。
先程の音の濁りは微塵もありません。
全体的にはカマボコ型のF特に感じますが、
音の粒立ちがいいです。
レンジだけなら、このままでバランスがいいし、
マニア向けなら、サブウーハーの追加だけで十分。
何よりいいのが音場感。
先程とは雲泥の差で、
定位はスピーカーのやや後ろに並び、楽器位置も分かります。
音場は驚異的に広く、スピーカーの左右1mは外まで定位してます。
ただ、前後位置まではよく分かりません。
ごめんよ、トライポッド。
こんなに実力が高かったなんて、知らなかったよ。
でも、君、場所を選ばねえ。
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