F特確認
最終ダクト調整の結果をF特で確認していきましょう。
まず、ダクト開口部近接の周波数特性です。
黒線が以前のダクト
面積 3.8cm2
ダクト長 4.5cm
ダクト容積17.1cm3
共振周波数 80Hz(実測)
赤線が最終決定ダクト
面積 5.8cm2
ダクト長 3.3cm
ダクト容積19.1cm3
共振周波数 100Hz(実測)
奇しくもダクト容積はほぼ同容量でした。
一目見て分かる違いはピークの共振周波数。
黒線は 80Hzにピーク。
赤線はそれより高い100Hzがピークです。
F特グラフによると黒線のダクトの方が低音再生に優れていることが分かります。
お次は、
機体全体のF特を比較します。
軸上水平1m。
黒が以前のダクト、赤が最終版です。
近接F特の結果と同じように、
黒の狭いダクトの方が低音再生に優れています。
赤はほぼ100Hzまでしかフラットな帯域になってませんが、
黒は何とか70Hzまで再生できます。
バスレフダクトの性能差がそのまま機体F特に表れています。
バックロードは何をしているんだ?
他に注目したいのが、
200Hzと100Hzのディップです。
ここのディップは黒線にありますが、
赤線にはありません。
その結果、試聴では、最終盤の方がベースラインがはっきり出ます。
100Hzの改善がベースライン再生に効いていると思われます。
200Hzはその倍音なので、
視聴で顕著な差がでたのかもしれません。
普通のドラム音の量感も赤の最終盤が優れます。
重要な低音再生に関しては、
視聴では明確な差がなく、
双方共にスネアドラムは再生は難があります。
ざっくりとした違いは
中低音の量感が優れる赤の最終版ダクト。
余計な付帯音の少ない黒の前タイプ。
ハッキリ言って、どっちでも大差なくダメです。
ただ、最終版の方が、吸音材での調整余地がありそうです、
また、どちらが良いのか分かりませんが、
ボーカルの違いは意外に大きく、
スッキリしているけど硬い音質の前ダクトと
柔らかで聴きやすいけどやや混濁する最終版という違いが顕著でした。
より聴きやすいという理由で決定しました。
ベストの選択かとうがは分かりませんが、
パラメータを一つずつ固定していかないと、前進しないスピーカーなので、
とりあえずコレでよしとします。
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