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スリットバスレフについて

P650標準箱はなかなかあなどれない音をだしております。

この標準箱には丸ダクトとスリットダクト2種類あります。
丸ダクトはフォステクスの技術者がステレオ誌用に製作したもので、
スリットはそれをMDFで量産してコンテスト表彰式にクジで来場者に配った物です。

丸がガンダムでスリットがジムですね(よけい分からないかな…)。

このスリットダクトの低音がいい感じです。
似たような設計のGAN-9と比較してもダンピングが効いています。
本当は丸ダクトと直接試聴比較が出来るといいのですが…。

最近では自作にはあまり登場しない感があるスリットバスレフですが、
優れた特性があるのではないかと考えるようになりました。

スリットバスレフ考


空気の動作図で考えてみます。
上の図は丸ダクトのバスレフで内部の空気の動きを妨げません。
それに対してスリットダクトはダクト内の空気が動きづらくなります。
結果、気室の空気バネに対して制動が効く構造です。

そう考えるようになったのは「オーディオ懐古録」さんの掲載された、
Victor JS-55に関する記事です。
以下はその抜粋です。
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バスレフ型は,低歪率で低域が伸ばせるというメリットの反面,低域の過渡特性が悪くなりやすいとい
う特性があり,上述のダクトの設計が重要になってきます。そのため,ダクトの長さを精密調整する,ダクトを分散配置するマルチダクト,ダクトの吸音材を入れるダンプド・バスレフなど様々な工夫が行われています。「PSCS」はそうしたダクト構造の工夫の一つで,「Pulsive Sound Control System」の略でした。
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気室内の吸音材の量でダンピングするのがセオリーかと思っていましたが、いろいろな方法があるのですね。

わざわざ2本ダクトにするスピーカーの意味がやっと分かりました。

これって、常識だったのかしら?

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No title

ケイさん、こんにちはー。 なーおです。

音の立下り(キレ)を良くしたい場合は、バスレフもダンプしたいところですね。 スリットバスレフのダンプ効果は言われていましたが、折れ曲がりダクトとか、色んな方法がありますよね。 最近ではリングダクトなんかが似た路線でしょうか。 JSP方式はその逆の方向性ですね。

で、私は中高域の漏れが多いスパイラルの、そのダンプ効果もあって愛用してますです。 (ってそこに繋げたかったのか、というツッコミ歓迎)
バスレフにQの大きなユニットとの組み合わせは量感は出ますがキレも悪くなるので、いつもQの低めのフォスのユニットで悪戦苦闘です。(笑)

とりとめが無くなってきましたのでこの辺で・・

No title

なーおさん、こんばんは。

キレのいい締まった低音っていいですよね~。
スリットバスレフは以前から締まりがいいという評価だったのですね。
無知をさらけだしてしまいました。
リングダクトはそう言われればスリットダクトの変形にも見えます。

3Dスパイラルホーンはバックロードのような動作をすると、作る前は思っていましたが、だいぶ違う感じがしています。
takenakaさんは、Qゼロは大きい方が相性がいいって言ってましたね。

ホントのことを言うと、3Dスパイラルホーンの正確な作動原理がよく理解できていません。
こんな風に漠然と理解しています。
中音域は音道が広がるバックロードホーンとなり、低音はバスレフダクトとして動作、そして、その両者の作動点位置は中心の柱の径で調整できる。
中心系径が太いとバックロード主体となり、径が細いとバスレフが主役って思っているのですが、どうなんでしょうか?

漏れ出る中高音をさらに位相反転できるといいんですけど…。
いつかじっくりお話をお伺いしたいです。

No title

ケイさん、こんばんは。

スリットバスレフの良いところもう一つ、中高域の漏れが少ない点もありますね。

3Dスパイラルは、私もバックロードのような音を期待していたのですが、音自体はバスレフですね。 でも尾を引かないのが良いところです。 普通のバスレフよりもQが高めのユニットでも尾を引きにくい音質になると考えてます。

広帯域輻射の動作としては、あくまで私の経験でいうと、このページのようになっていると思います。検証できてませんけど。。
http://www.enbisp.com/modules/xpwiki/91.html

実際のインピーダンス・位相特性は、CoolBizのページに貼ってあります。
http://www.enbisp.com/modules/works/index.php/enbi/Coolbiz.htm

また、中高域の漏れは5年間にあれこれやってもどうにもできませんでしたが、 結局ダブルバスレフにすることである程度の遮蔽効果を得ています。(私のは大口径スパイラルなので、それでも漏れてきます)

次にトライしたいのが、バックロードバスレフスパイラルです。 kenbeさんが3年ほど前に良く作っていた、バックロードの出口を塞いでバスレフポートを付けるやつの、ポートをスパイラルにする。
FE103En-Sをスワンから外して、今年作りたいな、とは考えてますが、どうなることやら・・

No title

こんばんは。
リングダクトの文字があったので^^
おっしゃるように、リングダクトはスリッドバスレフ系と認識してますが、さらにはリングダクトのメリットは、ユニットからダクトが対照配置となることによる背面音の均等増幅にあると...(あ、これ言いたかったもので・笑)。
スリッドダクトはONKYOが好んで使ってますよね。
スパイラルは再挑戦してみたいです、以前2、3作りましたが本来の音質を確認するに至ってないもので...
いろいろ考えるだけでも楽しい自作の世界ですねぇ(笑)

No title

なーおさん、おはようございます。
私の考えていた作動原理はずいぶん違いましたね。
また、無知をさらけだしてしまいました(汗)。
通常ボックスの3Dスパイラルホーンのインピーダンスが分かれば、ある程度どう作動しているかが分かるのですが…。
>FE103En-Sをスワンから外して、今年作りたいな、
楽しみです。ぜひ発表をお願いいたします。

ゆったり人さん、おはようございます。
>背面音の均等増幅
なるほど、なるほど。
スピーカー作り、奥が深いです。
今一度ゆったり人さんのSPをじっくり聴いてみたいなあ。
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